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40-2 ページ26

直斗に資料を手渡し、目を閉じて親父が帰ってきた後のことを考え込む
ゴルツィネと親父が帰ってくるのはもうすぐ…もしかすると明日には帰ってくるかもしれない




先に動かれるとアウト















『直斗、全員の動きは?』

「あぁ…マックスと伊部はチャーリーの家、リンクスもアジトにいる。チャイニーズとブラックサバスが拘置所」

『奥村くんは?』

「…それがよ」

『?』

「足取りが掴めなくて」

『…はぁ?どういうことだよ』












眉根を寄せて聞くと、直斗は説明を始める







空港に向かうはずだった彼は、アッシュが決闘をすることを知りコニーアイランドに向かったあと、行方が分からなくなったらしい





それを聞いて『はぁぁぁぁあああ…』と両手で顔を抱えて座り込んだ














「悪い…」

『いや、いい…人ってこんなに思い通りにいかないんだな…』

「人だからな」














ぐしゃぐしゃと髪の毛をかきむしり、スクッと立ち上がる















『とりあえず帰る』

「へいへい」

『あと、キッパード殺す』

「はいはい」














ズンズンと廊下を歩き、地下駐車場に停めてある車に乗り込もうとした時、直斗のスマホがドアを開けるタイミングで鳴り「悪い、秀鳴からだ」と言って少し離れた場所に向かっている








俺はドアを開けて中に乗り込もうとしたら、口元をガッと布で抑えられた
抵抗しようとすると、正面から腕を掴まれて身動きが取れずに息をすると、クラリと視界が揺れた














(や、ば…い)













スゥッと意識が薄れていき、ガクリと項垂れる


















「なあ、本当にこいつなのか?」

「あぁ、マナーハイム博士の指示だ」

「まさか、こんな虫も殺さないようなガキがヤクザのボスとはな…」













くぐもって聞こえる声に集中したくても聞こえず、ただ襲いかかってくる眠気に俺は必死に耐える
手指が動かせなくて、声も出せない




近くに直斗がいるはずなのに…
















俺の両脇に腕をかけ、足を持って俺を運び出していく
黒のワゴンに乗せられた俺は目隠しと手を何かで拘束された














バン、と閉められた音と共に意識が落ちた












「叶兎!今、連絡があって奥村くんが…あ?」














車が走り出したあと、直斗が戻ってくるとそこには誰もおらず、叶兎のスマホが落ちているだけだった












「…叶兎?」

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年7月10日 18時

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