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40話 刺客 ページ25

「どうする?アッシュに会っていくか?」

『いや、もう寝てるだろ』










窓の外を見てみれば、外は暗く既に7時を回っていた
俺は椅子の背もたれにもたれていると「それがよぉ」とマックスがゲンナリとした顔で俺を見る













「アイツがお前に会いたい会いたいってうるせぇんだよ」

『母親に会いたがる子どもかよ』
















呆れてため息と笑いが混じった声が出ると「な、頼むよ〜」と言う











「アイツ、俺だけ来ると分かりやすく膨れっ面になるんだよ」

『…ははは』














まぁ、ひと目見るだけならいいか…
俺はマックスに頷き、アッシュの病室まで向かうと、ドタバタという物音とアッシュの叫び声が聞こえてきた













「な、なんだぁ!?」












マックスの驚く声よりも俺は走り出してアッシュの病室のドアを思い切り開けて中を確認すると、看護師が口から血を流して絶命しているのと、その傍にアッシュがいた













『アッシュ』

「この女がいきなり襲ってきたんだ。警官を撃ってその後自 殺した」

『…!』











自決した女の顔を見て俺は目を見張る







なるほどな、それほどまでにアッシュに死んでほしいってわけか…
















『こりゃ、作戦開始になるぞ』

















女の顔を写真に撮って電話をする
出たのは由嘉で、今さっき送った写真の女のボスを調べろと指令を出す









その後、警察官が数人やってきて遺体の運び出しを行い、現場検証が始まっていた















「やあ、おっさん」

「彼女が偽物だとよくわかったな」

「匂いさ」

「香水でもつけてたのか?」

「その逆さ。殺しの現場に気配を残さないこと…プロの第一条件だ。だが、そいつが命取りだったな。看護師のくせに消毒液の匂いすらしなかったんだから」

「なるほどぉ」














病室で行われているやりとりを一瞥したあと、スマホの画面をじっと見つめる














「叶兎!」

『!』













廊下をパタパタと走ってきた直斗は「悪い、遅くなった」と資料を片手にやってきた
受け取った資料をパラパラとめくると「お前の読み通りだよ」と言う
















『やっぱり、キッパードか…』

「あぁ…どうする?身辺警護、強めるか、」

『いや、今ここで強めたらアッシュ暗殺の件と結び付けられる可能性がある
とりあえず今は何も知らないフリをしておいた方がいい』

「わかった」

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年7月10日 18時

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