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『リベル、あの…』
「アレンも、お腹空いているでしょう?
いつも下の子たちにばっかりあげるんだもん。今日はお腹いっぱい食べてもらうからね」
『…あ、うん』
スルリとアレンの手から離れた女はニコリと笑って歩いていく
アレンがその背中を見送っているのに気づいたのか、リランが「おーい、色男!」と肩を組んだ
「安心しろ。リベルは」
『…別に、そういうわけじゃない』
「あん?」
『リベルは、自由だから』
「お前…………………セック ス不足?」
『殺す』
アレンとリランが取っ組み合いを始めると「なぁんかよ」とショーターが頭の後ろで手を組みながらアレンたちを見ている
「アレンも気の抜ける友達がいたんだな」
「……」
「アッシュ、なんか不機嫌だね」
「アレンが取られちゃったからな」
「別にっ」
プイッと顔を背けていると「アレン〜〜〜〜!!!」と俺の真横をビュンッと走っていく影が見えた
自分を呼ぶ声にビクッと身体を揺らしたアレンとリランは、ギギギッと首を軋ませながらゆっくりと振り返った
「生きてたのね〜〜〜〜っ!!! 会いたかったわよーーーん!!!!」
『…………………………………!!!?』
「ゔげっ!!? トニック…!!?」
「アレン〜〜〜〜!!!!」
真っ青になり逃げ出そうとしたアレンを抱きしめて地面に転がった途端、「アレン、アレン〜〜〜〜!!!」とハートを飛ばしまくる女
「ちょっ、トニック!」
「アレン、なんで……なんで……………………ッ!!!」
『…トニック』
「勝手に出て行ったの!!!」
『ぐふっ』
「「えぇっ!!?」」
アレンの腹に拳を叩き込んだ女にショーターと英二が声を揃えて驚く
アレンはそのまま地面を転がって『…ふっ、ざけんな…』と腹を押さえてヨロッ…と立った
『この…“男女”…っ』
「………ん?」
「うるさいわね。アタシのおかげで、アンバーとして活躍してたでしょうが」
『不本意だよ』
「ね、ねぇ…あの人って?」
「トニック・ボルジモアナ…俺らハイエナのしごき人…
そして…なによりも……………オカマなんだよ…」
「え"…」
「しかも、アレンとはソリが合わない」
どう見てもそうだろ
今にも一触即発な空気であるアレンを見ていると、「はいはい」とリベルと呼ばれていた女が割って入った
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年6月23日 11時