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エイブラハムは突如として現れた烏間さんに驚き、「ど、どういうこと、だ」と説明を求めてきた
銃を向けながら『要するにお前は』と説明をする
『日本政府に全ての情報を開示することを誓ったんだよ』
「えっ…」
『安心しろ。この人はその情報を本当に政府に開示するつもりはない。お前の命よりも重いものがあるからな』
「だ、騙したのか!?」
『騙してなんかいないさ。安心しろ、この人は私が知る中で死ぬよりも辛い苦痛を与えてくれる人さ』
「!?」
烏間さんは「鵜飼、鶴田、連行しろ」といつの間にかいた部下の人がエイブラハムを連れ出した
「済まないな」
『かまいません。先に行ってください』
「あぁ。なにかわかれば折り返し連絡する」
先に出て行った烏間さんを見送り、『さて』とまだいる月龍に視線を戻す
『エイブラハムはこちらが引き取るよ』
「…あなた一体、何者なんですか」
『……ただの一般人さ』
銃撃戦が聞こえてくるのと同時に爆発音も聞こえてくる。どうやら派手にやり合っているらしい
こちらも早々に脱出を図った方がいいな
『お前がどうやって逃げるのかは知らないが、もう二度と会いたくないな』
「そのうちまた会えますよ」
『叶ってほしくないな』
颯爽とラボを後にし、銃撃戦の中に身を投じることにした
しばらく突き進んでいると、「姉さん!!」と背後から呼ばれて意識を向けるとアッシュや英二、ショーターしかもその後ろに白人連中がゴロゴロといた
『……英二、無事だったか』
「姉さんも…よかった。飛び出して行ったから心配したよ」
『簡単にやられるかよ』
「そこは信頼してる」
『フッ…』
「海斗、エイブラハムは」
『あぁ、殺してはない。ただ、身柄を拘束させてもらった』
「？」
『最も信頼する最恐の人にな。さ、脱出するぞ』
駐車場へ向かい、高級車を鉄パイプやなにやらを振り下ろしてボンネットを叩きつけたり突き刺したりと豪快に壊していく
「早くしろ！追手が来ちまうぞ！」
「…海斗」
『ん？』
ナイフでタイヤをパンクさせていると「ショーターを守ってくれてありがとう」とアッシュにお礼を言われた
目をパチクリとさせると『その言葉は』と立ち上がりボロボロの肩に手をおく
『ここを出て、全部を知ってからにして欲しいな』
「…え？」
『ショーター！先に行ってろ！』
「え？マジ？」
『いいからさっさと行け!! 英二、お前もだ！』
「う、うん」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年1月2日 9時
