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「……放せ」
「…はい」
ショーターを拘束していた男たちはショーターを静かに解放すると「英二！」とショーターが英二のもとに駆け寄り、引き寄せ守るようにする
『さて、ゴルツィネ』
「…………」
ソファに深く腰掛け、前屈みになりこいつの好きな話題を振ることにした
『“俺”は、無駄な争いは好まないんだ。ただ、今回のことばかりはおいたがすぎるな？』
「…なにがしたいのかね」
『そうだな…いろいろと言いたいことがあるが…』
考える素振りを見せて、口角を上げる
『“俺”と、取引しないか？』
さあ、どう出る？ゴルツィネ
ーーーーー
ーーー
ー
『だはーーーーーーっ！疲れた…』
「そりゃそうだろ…」
「いきなり、ゴルツィネに取引持ちかけるなんて…何考えてるんだよ」
『でもま、ことがうまいこといって助かったよ』
「ホント、殺されたらどうするつもりなんだよ」
『大丈夫。そうなれば、殺られる前に殺るさ』
この世界にいる限り、こちらの意識も変えていかなければならない
たとえそれがダメだと、禁止だと言われても、絶対にやらなければならないのだ
『さて、スマホも取り上げられているこの現状、どうやって時間を過ごす？』
「って、言われてもな」
とりあえず、あいつらが無事なことを願うしかないな
「姉さん、僕たちこれからどうなっちゃうの？」
『…良くて奴 隷。悪くて臓器売買のブツになる』
「そ、そんな…」
『まあ、あの取引が成立してる間はどっちにもならないけど』
「……ホントに、大丈夫なの？僕たちの安全を保証する代わりに、姉さんがハッキングするって」
『大丈夫大丈夫』
そう。取引の内容は、英二とショーターの安全な保証をする代わりに、私のこの頭脳をゴルツィネのために使うと言うことだ
奴はあっさりと承諾した。だが多分まだ慎重にこちらの出方を窺っているのだろう
抵抗する意志を見せないようにしてやれば、多分ことはうまく進む
夕方頃、英二は気が休まらないと言いながらも緊張のおかげで眠ることすらもできておらず、ショーターがそばにいること何かあれば起こすからということを伝えて英二を無理矢理に寝かしつけた
『…ん？』
屋敷に入ってくる車を見て、ショーターを呼びつけ『全ては明日で決まる』と言えば力強く頷いていた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年1月2日 9時
