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「ここを手薄にさせて、俺たちの弱いとこを突くつもりなら…2人が危ない」
『……………………』
「頼んだぜ」
ショーターの肩にポンと手を置いたアッシュは玄関の扉を開けて出て行こうとするのに『アッシュ』と呼び止める
ショーターがハッと息を呑み、こちらをじっと見つめている
「ん？」
『…………狐に化かされるなよ』
「…？あぁ」
2人が出て行ったのを見送り、ショーターの肩を叩く
『行くぞ』
「………あぁ」
腹を決めたショーターを一瞥したあと、ユーシスに声をかける
『ユーシス』
「あ、はい」
『悪い。伊部さんと一緒に2階の戸締りをしてきてくれ。英二は1階の戸締りを。私とショーターは怪しい奴がいないか外を見てくる』
「わかりました」
「わかったよ、海斗ちゃん」
「うん」
『ショーター』
「あぁ」
玄関のドアを開けて外に出たあと、『いいぞ』と声をかければ門の影から出て来た人影にショーターは目をかっ開いた
ーーーーー
ーーー
ー
パタンとドアを閉めてショーターと共に中に入ると「あ、姉さん」と英二が駆け寄ってくる
「どうだった？」と聞いてくる英二に『誰もいなかったよ』と答えると「そっか」と安心した顔になる
「姉さん、お茶がはいったって」
『あぁ』
リビングに戻る英二に頷き、一歩踏み出す
「…海斗」
『大丈夫』
遠ざかるバイクの音が微かに聞こえた
アッシュside
ジェシカの家に行くと既に警察が来ていた
中に入ればマイケルとジェシカが保護されており、痛々しい姿のジェシカがソファに座り傍に心配しているマイケルがいた
マイケルを連れて外に出て庭先のブランコに乗せて話を聞くことにした
「……あいつら、いきなり入って来たんだ
ママは僕をキッチンに逃がして、そしたらあいつら怒って、ママを…」
そこまで話して涙ぐみ言葉に詰まる
そんなマイケルを優しく抱き寄せた。海斗が「報復」と言ったのがよくわかる
子どもの心の傷は一生癒えることはない
「ごめんよ、嫌なこと思い出させて。警察へはママが？」
「ジョージおじさん…ママと電話中だったんだ」
「それで、連中は逃げて行ったんだね。…白人？それとも黒人だった？」
「ううん、どっちでもなかったよ」
「…え？」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年1月2日 9時
