Do you know love？【男主】 (ページ9)

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アレンがショーターの家に住むことを拒んで1週間が経った
アレンはスマホすらも持っておらず、俺たちが出したスマホを見て、小首を傾げてぽかんと見ているだけだった

「アレンの奴、どこにいるんだろうな」

「さぁな〜。でもまあ、どっかにいるだろ」

ニューヨークの街中を歩いていると、ドサッというゴミ袋が投げ捨てられたような音が聞こえる
バッと路地から俺たちの目の前に現れたのは…

「「アレン!?」」

「二度と来んじゃねぇ！ハイエナが!!」

『(ｸﾞﾙﾙﾙﾙﾙﾙｯ』

「ひっ…！」

路地から飛び出してきた男がアレンを蹴り飛ばした。アレンは転がりながらも体を起こして低く構えた。ショーターは「ヒェッ…ホントのハイエナじゃねぇかよ」と顔を青ざめていた

「アレン！」

『！』

「大丈夫か!?」

『…………ショーター』

口の端が赤くなっているアレンが立ち上がると、ショーターよりも背が高いのに、猫背である
青紫になっている頬を押さえたアレンは、男を見た後『また、来る』とだけ残して歩き始めた

「アレン、待てって！」

『………』

タタタタとアレンを追いかけて真ん中に挟んで歩き始めるも、アレンは気にすることなく歩き進んでいく
アンバー色の瞳は真っ直ぐと前に向けられている。何も言わないアレンに俺たちは目を見合わせた

「なあ、アレン。あいつ何者だ？」

『……………………知らない』

「知らないってわけじゃないだろ？お前のこと、ハイエナって呼んでたじゃねぇか」

『…………知らない』

一切話さないアレンにショーターは肩を落としながら息を吐いた。無理強いして聞き出すことなんてできないだろう。アレンは多分、痛みに対しては強いんだ。拷問されても情報を吐かないんだろう

アレンside

「…や、やめてくれ！あの時はああするしかなかったんだ!!」

泣き叫び、自分の罪を許してくれと言う男の首筋に突き付けた鋭いナイフ
躊躇うことなくそのナイフを横に引き裂き、真っ赤な鮮血が地面や壁を真っ赤に染めていく

バキャッという悍ましい音と共に男は命の灯火を消していく
ポタタタッと自分の口の端から鮮血が流れ落ち、地面を赤く彩っていく

夜空を見上げた

黄金に輝く満月にゾクリと背中が疼いた