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チャイナタウンの実力者、名門李家が用意した隠れ家の一室にいる俺たち4人
アレンは見たことないものに興味を示し、じーっと見たりと子どもみたいな反応を見せた
「アレン、お腹空かない？」
『……………いや』
「放っとけ、英二。そいつ、頑なに飯食わなかったりするから」
「お前、この2年で痩せたな」
『………………飯食わず、1ヶ月更新』
「「食え。今すぐ太れ、今すぐに」」
俺とショーターが口を揃えて言うと、「でも、何か食べないと」と英二が気遣うとアレンはその眼差しから目を逸らし『………食う』と小さく言う
俺とショーターはあんぐりとした
本当にお前はあのアレンか？
「なんだか、アレンって子犬みたいでかわいいね」
『……………？俺は、お前が…』
「？」
何かを言いかけてやめたアレンは『…いや、なんでも、ない』と視線を切らした
アレンはこの2年で変わった。髪も顔つきも体つきも2年前と大きく
「この2年、どこにいたんだ？」
『…………各地、転々と』
「だろうな。飯は？食ってきたのか？」
『………呼ばれたから、来た』
「呼ばれたから、来た!?」
「おーーい、アッシュ」
なんだよ！俺が呼んでも来なかったりしたじゃないか！
ふしゃーーっと訴えていると、アレンは『…お前、何キレてるんだ？』とわかっていない顔で聞いてくる
お前に、キレてるんだ！
『英二』
「え？」
『………ここは、危険だ…帰った方が、いい』
「アレン…」
「んなっ…んなっ…！」
「アッシュ、お前ホント落ち着け」
俺よりも英二の心配をする。それは別にいい。俺だって英二を巻き込むわけにはいかないのだ
だが、だが…！俺との会話よりも英二か！
「…アレンの言う通り、帰った方がいいしもっと心配かけることになっちゃうね」
『…………なら』
「僕は確かに、何もできないし…あの時アレンに助けてもらわないと病院にも行けなかった…キミたちの足手纏いかもしれないけど、今放り出して帰ったら、ずっとダメなままだって気がして」
「？」
「僕は日本にいた頃、棒高跳びの選手だったんだ」
「へえー、人は見かけによらねーな」
「俺は知ってるぜ。そのおかげで命拾いしたからな」
見事なジャンプだった
朝焼けに染まる英二の姿がキラキラと輝いていたんだ
本当に、翼があると思ってしまった
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年12月5日 12時
