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「いや、なにしてるんだよ」
『………倒した』
「そういう問題じゃねぇ」
だが、今4匹目だ。残りのハイエナはと言われれば、背後に既にいるのだ
ザッと力強く地面を踏んだハイエナは唸り声をあげ、仲間を殺されたことに怒りを覚えている
俺はゆっくりと振り向くと、自分の腰にささっているバレッタとトカレフを取り出してジャコッとスライドさせてセーフティを外した
「(ｸﾞﾙﾙﾙﾙﾙ」
唸り声を上げるハイエナは俺に一歩近づき、飛び上がって鋭い牙を向けてきた
涎まみれのそんな口に銃口を向けて1発引き金を引けば、弾の勢いに沿って血が吹き飛び俺にかかる
ドシャッと目の前で崩れ落ちるハイエナを見て、血塗れになった俺にハイエナたちは静かになる
『(ｸﾞﾙﾙﾙﾙﾙ…』
まだやるなら、こちらもそれ相応の対応をする
そういう意味合いを込めた唸り声をあげればハイエナは、一歩ずつ後退りし、キューンと鳴いて尻尾を巻いて逃げていく
(………ハイエナを使ってきた)
どうやら、俺の捕獲ではなく処刑を選んだらしい
あの根城も早々に捨ててニューヨークを離れねばならないかもしれない
「…アレン」
『………大丈夫、か？』
「あ、あぁ…」
ハイエナの血を被ったアッシュに汚れていない服で拭ってやれば白い肌が見える
まあ、血が薄れただけでちゃんと洗い流さなければならないが
「アレン、あいつらは？」
『………しばらくは、来ない…』
「…アレン、出ていくの？」
『………………あぁ』
どこから、なんて言葉は必要なく俺がニューヨークから出ていくのを決意したのを読み取ったのか、アッシュは「俺もついて行きたいよ」とボヤいた
「………帰ってくる？」
『…………なぜ？』
「会いたいから」
『………また、こういう目に遭う』
「そんなの慣れっこだよ。殺したくないのに向こうが殺しにくるからな」
『……………守ってやれない』
「守らなくていいさ。一緒に飯食ったりしたいんだ」
『………………………俺は、人殺ししかできない』
「そんなの俺もさ」
『…………………俺は、お前の、なんなんだ？』
「友達。それから、俺の大事な仲間」
『………友達、仲間…』
“俺たち、仲間だからな！今日からよろしく、アレン！”
いつの間にか、忘れてしまっていた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年12月5日 12時
