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「でも、少なからず気になるってことなんだろ?
俺は行ってみた方がいいと思うぜ?デート
俺とお前は長い付き合いだけど、こんなイケメン見たことねえし…玉の輿ってんなら、考えといたらいいんじゃねぇか?」
『…………』
「ま、俺なら速攻で手に入れようとするけどな」
『ロイはなぁ…』
ニヒッと目を細めて頬杖をついて笑っているロイに、「Pi〜」とピアも答えた
玉の輿、ね…デートしてみればいいとか簡単に言うけど、そうはいかないんだよなぁ…
『あ"ーゔー…』
自室に戻ってベッドの上で項垂れる
スマホの画面には、アスランの文字と返信しなければいけない内容がある
行きます、と言う文字を打っては消して打っては消してを繰り返して10分弱
あーだこーだ言いながらむーーと悩みながらスマホの画面を見続ける
こんなことしていたって意味がないのはよくわかっているし、時間の無駄だと言うのはわかる
たかがデート1回ぐらいでなんで私が悩むんだ?
だけど、絶対この1回で終わる気がしないと思っているのも私だ
あれだ、あれにしよう。具体的にデータの内容聞いてみればいいんだよ、そうだよそうしよう
ブブッブブッ
『え"!? うわっ!』
いきなりスマホがバイブし、慌ててスマホを落としてしまいその拍子に応答ボタンを押してしまったらしく、《もしもし?》とまさか返信をしようとしていた相手からの電話で驚いたものの、急いでスマホを耳に当て『もしもし!』と言う
《…時間、大丈夫?》
『あ、はい!大丈夫です』
《よかった…》
心底ホッとしているような声にむず痒くなって『どうかしたんですか?』と冷静に聞いてみた
彼は《あぁ…実は》と何かを確認しているのか紙が当たる音が聞こえてきた
《デートのことで少し確認がしたくて》
『はあ…』
《都合の合う日はあるか?》
『都合のいい日、ですか?えーと…』
そこでハッとした。なんでデート行くことになってるんだよ自分
だがしかし、もう日程の確認をしなければいけない流れになり、仕方なくカレンダーを覗き込む
特に今月の予定はないから特別この日じゃないとダメという日はなかった
『特に予定はありませんけど』
《なら、来週の土曜日はどうだ?》
『来週の土曜日、ですか?』
《あぁ》
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年9月24日 17時