シンデレラにはなれない【BANANA FISH】 (ページ7)

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2話結果ページ7

ー翌日ー

「「えぇっ〜!!? お見合い!!?」」

『うっせぇよ』

幼馴染の女子2人に訳を説明すると、声を揃えて大きな声で言うもんだからじとりと目を向ける
2人は口元に手を当てながら「で、どんな相手だったのよ！」と聞いてくるもんだから、「ちょっと園子…」と宥められいるものの興奮は収まっていない

『ん』

「めちゃくちゃイケメンじゃない!! もちろん、OKしたわよね!?」

『断った』

「断ったあ!!!?」

「うっそーーー!!?」と机をバンッ！と叩いた園子の顔は必死の形相だった。しかも

「あんたねぇ！どう見たって玉の輿よ!!」

「ちょっと園子…」

「だいたい、なんで断ったのよ!!」

『…シンデレラにはなれないでしょ』

「あんたねぇ…」

「でも、ボクは友季くんに賛成かな」

「世良ちゃん」

八重歯がトレードマークの世良が現れる
写真を見ると「ふーん…彼、結構頭良さそうだね」と写真を机の上に置き「まずは」と写真の相手の顔を指さした

「肌の手入れも結構行き届いてる。人前に出る仕事をしてるんだろうね。かと言ってこんな美形はハリウッドスターでもなんでもないし、俳優でもない。わかってたら友季くんのお母さんが知ってるからね
となると、どこかの財閥の息子か社長の息子…だとしたら、園子くんが知らないはずがない…
残った答えは…自分で会社を立ち上げて在宅ワークをしてる若い社長、ってとこだね」

「え、そうなの？」

『まあ、大体は世良の言ってることと同じだよ』

「世良ちゃんすごーい！」

「さすが探偵ね」

照れ笑いをしている世良が、「でも」と写真を手に取り何かを見つめている

「この人何歳なの？」

『２つ年上』

「許容範囲じゃない！」

「なんで断ったの？」

『なんでって…言われても、乗り気じゃなかったし…』

「相手は？なんて言ってたの？」

『………………』

“お前の黒髪や黒い瞳には、すごく惹きつけられた”

“綺麗だ”

『な、なんとなく…』

「あんたねぇ…」

「まあまあ…でも、高校生でお見合いは流石に早い気がするし」

「ったく…玉の輿だったかもしれないのに」

『…………………』

玉の輿、ねぇ…
別にこの人のお金目当てでお見合いしたわけじゃないし、断るつもりだったから断っただけだけど…