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「改めて、俺はアスラン。アッシュと呼んでくれ」

『わかりました』







軽く微笑めば「敬語はいらない」と言われる
2つも年上なら敬語でしょ…当然のように…というか、仕込まれたからな…兄に









『えっと、慣れるまで…敬語でお願いします』

「…わかった」

『そういえば、日本語がお上手なんですね』

「あぁ、3日で覚えた」

『3日で!?』









オイオイ…マジかよ…
そういえば父さん言ってたな…マックスの実の息子じゃなく、親友の弟で頭の出来はすごく良くてなんでもできるスーパーマンだと…ハハハハ、そりゃ日本語もすぐに覚えるわな…









「と言っても、読み書きはまだだけどな」

『話せるだけでも立派ですよ』









そうだ…日本語とは世界の言語でもトップに入るほど難しいと評される言語だ
それを3日で覚えてしまえるなんて…天才としか言いようがないんだろう
頭の出来が違うってだけでここまで違うのか…ハハハハ、世の中狭いな









『えーと、ひとつ聞いても?』

「あぁ、なんだ?」

『なぜ、今回の見合い話を?』

「…………」

『私よりももっと素敵な人はたくさんいると思うんですけど…というよりも、父親同士の話で決まったことになぜ承諾を?』









うわっ、聞き方がなんか嫌だな…敬語で話す時は問いただすような形はやめとけと兄に言われたが、クセだよな…本読んでたらそうなるよ…まあ、私だけかもしれない









「本当は断るつもりだったんだ。だけど、マックスから写真を見せてもらった時、驚いたんだ…
今まで見合い話や縁談はあったけど、お前となら承諾したいって」

(オイオイ、嘘だろ…)









顔色ひとつ変えずに内心焦りまくった
それってつまり、鈍い私でもわかる。つまり、それは









『一目惚れってことですか?私に』

「ヒトメボレ?」

『一度見た相手に恋をする、ということですね…恋というよりも好印象を持ったということになりますね、今回は』

「好印象…か。子どもの頃から黒いものが怖かったんだ…だけどお前の黒髪や黒い瞳には、すごく惹きつけられた」

(……不味くないか、この状況)









警戒音が鳴り響いている中、これ以上はまずいと頭の中で何かが叫んでいる









「綺麗だ」

(…やべェ)









うっとりとするような瞳を向けられて、ヒクヒクと頬を引き攣らせた
断るはずがこれ…絶対もっていかれるぞ…全部

2話 結果→←1話 見合い



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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年9月24日 17時

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