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7-2 ページ28

「お待たせしました…」

「王女は?」

「まだ、こちらにはお着きになってません」









応接間に入ってきたキースさんを見ながら蘭が王女の身を案じていると、彼の隣に座る無精髭のハットを被った男が「なあ」と声をかける








「大体の話はそいつから聞いたが…俺とこのお嬢さんとガキは無理あんじゃねーのか?」

「どこから見ても日本人の親子に見えるが…」

「いくらなんでも、2人や無関係の人までも巻き込む気ですか?」









私と新一、彼を見た蘭に「こんな時期に無理矢理に日本に行ったのもキース様の考え…」とキースさんの隣に立つ男が答えた








「その結果、SPの中にも疑わしい者が出ました…」

「恥ずかしい話、ここにいる人間しか私は信じることができない」

「ミラ王女がいなくなって喜ぶのは次の王位継承者…
このガキとお嬢さんやイケメンくんだって誰が黒幕かわかるだろ…」

「はい…。2人を事故に見せかけ殺害したのは、ジラード様に違いありません…」

「おいおい、オメーが言っていいのか?」

「もう…証拠が見つかってるんですね…」

「いえ、何も」

「え?」

「私たちは代々王家に仕えてきた者…もちろん、ジラード様にも」







なるほどな…自分たちじゃ動かないから私たちに頼む、ということか…








「この国の司法も地の落ちたってヤツだな」

「王家を裁けるのは女王のみ…今のミラ様にはまだその権限はありません」

「へっ!! おめーらは19世紀か!?」

「頼みます、もう時間がありません…。戴冠式のパレードが明後日に行われることになりました」

「そんな…それまでに本物の王女が現れなかったら…」

(蘭がパレードに…)

『………わかりました、やりましょう』

「友季!」









ソファから立ち上がり、部屋の扉に向かう私に駆け寄ってくる蘭は、「だめだよ、危ない」と首を横に振る
そんな蘭の肩を叩き『大丈夫、心配すんなよ』と微笑む









『絶対に証拠掴んでくっから、待っててよ』

「友季…」

「蘭姉ちゃん、大丈夫だよ!ボクも友季姉ちゃんと一緒に行くから!」

「コナンくん…」

『アスランさんもいいですか?』

「あぁ…」









快く承諾してくれた彼と無精髭のおじさんと共に屋敷を出た後、パレードのコースを下見に行く









(パレードのコースの中で高いビルはここだな…)

『あのビルは1番危ないってことか』

7-3→←7話 ヴェスパニア王国



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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年9月24日 17時

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