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「…わかって言ってるのか?」
『…………』
私とおじさんが表情を険しくすると「王女をさらったのがこの国の人間だとしたら…日本とヴェスパニアの関係がどう言うことになるか…」と吐き捨てる
「ホントに怒るぞ!! 身代わりにする気か!?」
「認めるわけにはいきません!! 蘭くんは紛れもなく一般市民!! 命を狙われているとわかってて、巻き込むことは認められん…」
『蘭、帰るぞ』
腕を組み蘭に促していると「私…王女様が帰ってくるまでなら…いいよ?」と言った
「馬鹿言ってんじゃねー!!」
『なっ…こんっの…!馬鹿野郎!! 何言ってるのかわかって!』
「王女を守るぞ!!」
バンッと背後からドアが思い切り開くと、私たちはそのまま到着したエレベーターの中に押し込まれた
「これからは、ちゃんと外交のルールを守ってきてください」
「友季、なにがあって…」
『蘭が身代わりにされた』
「なに!?」
『このままだと蘭が…』
「くそっ…」
ロビーに戻ると、警部が電話をかけている中私と新一はソファに座り込み考え込んだ
「なぜだ?邪魔をする必要があるのか?」
『このまま蘭に身代わりを続けさせる意味があるとは思えない…』
「友季、どうする?」
『もちろん、乗り込む』
ニュースを見れば簡単にわかる。明日の10時、羽田で記者会見がある
「友季、彼女は?」
『蘭ならきっと大丈夫です…それよりも、本物の王女様を一刻も早く見つけないと』
「あーーもーっ!新一くんはどこ行ったのよ!こんな時に!友季!連絡しなさいよ!あんたの兄貴でしょ!!」
『無茶言うなよ…』
園子の無茶振りに応えれるわけがなく、明日の準備のために早めに家に戻ることにした
「友季」
『あ、はい』
「明日、羽田まで送る」
『えっ…』
「お前の友達を助けよう」
『…ありがとうございます!アスランさん!』
「…………アッシュでいい」
彼の後ろでマックスがニヤニヤしているのが見えた途端、彼はマックスに向かってギロリと睨みつけていた
「おい、アッシュ…」
「なんだよ」
「別にいいけどよ…仕事はどうするんだよ」
「問題ない」
「大アリだろ」
「友季」
『ん?』
「助けるぞ」
『もちろん』
蘭を危険なことに巻き込むわけにはいかない…
なんとしてでも助けに行くんだ
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年9月24日 17時