大王女様と山猫小僧10 (ページ10)

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「今日できたことが明日できる、今日できなかったことが、明日できるようになる
そうなるために練習してる。けどな、瑞姫
昨日を守って、明日なにになれる？今日、なにをする？」

《………………》

「やれねぇならやんな。けど、やれるっつーんなら、やれ」

瑞姫は、やれないことをやれるまでやる
そして、やれるとわかったものは

《…わかった！》

「(ﾌｯ」

究極を目指すまでひたすらにやり続ける

ﾄﾞﾊﾟｯ

『っしゃーーーーーー!!!』

(お前はなんだってできる…ハトリやヤマコウ、黒川なんか気にすることはない
俺は…お前以上に最高のセッターはいないと思ってる)

だからこそ

いつまでもお前は

「瑞姫」

『…！』

「もっかいいけ」

『うんっ！』

バレーボールに貪欲であり続けろ

瑞姫side

バレーボールを続けてきて、椚ヶ丘のスローガンがあまり好きではなかった

他の学校のスローガンとは違ってシンプルに

「叩く」だったから

だけど、それはそれで良かったと思う

だって今こうして

「叩く」ことは、間違っていないと

バレーボールで、知れたのだから

ﾄﾞｵｯ

「アウト！」

『！』

「ドンマイドンマイ！」

健ちゃんのセットアップを打ったけど、アンテナに当たってアウトになってしまった

「………あいつ」

(アウトかー…)

レノアがあげたボールを健ちゃんがフォローに入る

(うーん、今日はストレートもいいと思ったしサーブも良好だったからいけると思ったけどなあ…
あ、そっか…良好だからストレートのブロックが警戒してやばいんだ)

「！」

「まさか…！」

『ならクロスにしよ』

ﾄﾞﾊﾟｧｯ

「………あんなギリギリで」

「恐ェ…」

「ストレートかと思ったらクロスに打つ…すげぇ」

「…才能、か」

「おい、わかってやったのか？」

『健ちゃん、ストレートコースいいのわかってたんでしょ？それに、ブロックも私のストレートしめてた
だから、クロスにした！』

「てめぇは…ホント、気持ち悪い」

『え、ひどい』