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試合1セット目中盤、私のサーブで点差は2点差で追いかける
『………』
アメリカに来て、暇さえあれば世界の強敵たちのサーブやレシーブ、全部見てきた
テレビの録画をして何度も見て、自分なりに練習して、ボールを忘れないようにしてきた
いざ体育館に入ればその努力が追いつかないかと思っていたらそうじゃなくて、それが追い越していく
それに必死に追いつこうとするのが楽しくて楽しくて仕方ない
(白樺瑞姫は、培ってきたセンスと才能を思う存分にバレーにぶつける
そして、培ってきた感覚全てが自分を置いていこうとするのに、必死に食らいつきそれをモノにし手にした時のその快感を)
ﾄﾞﾊﾟｯ！
(はしゃぎ足りない…もっと、もっと…!!)
「レフト!!!」
「ライトーー!!!!」
ﾌﾜｯ
ﾄﾞﾊﾟｯ
「レフトー!!」
「っしゃー！」
(彼女は誰よりも知っている)
楽しい
頭の中がクリアになってる
「いつも通りで行けよ」
『あいよ』
ふんわりとあげたボールをジャンフロで入れれば、サービスエースをもぎ取る
「二刀流…！」
『いやっほーーーーーーーーい!!!』
「なんか…瑞姫のやつ、すっげェ楽しそう」
「…あぁ」
スパイクサーブ、ジャンフロ、どっちもいける
ああ、いける
『いける』
やる気十分、気合いマックス、いける
ﾌﾜｯ
(またジャンフロ…！)
ｸﾞｯ
「えっ…」
ﾄﾞﾊﾟｯ
「！」
「出すぎた…」
「ジャンフロのモーションから…強打………」
「はっはっはっはっ!!」
純粋な威力なら多分スパイクサーブが1番強い
だからこそ、新しいことをしたくなる
『健ちゃん』
「！」
『今日、なにをする？』
「…！」
健一side
《サーブがダメなの…》
「あ？」
アメリカに行く前日、いきなり瑞姫から連絡がきた
「言ってた新しいやつか？」
《うん…》
「新しいのが無理で、決まってたやつがずるずるってやつか…今までのでも十分できんだろ」
《…そうだけど、でも、うーん…》
「瑞姫」
《ん？》
「やれると思うならやれ」
《！》
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年8月30日 11時
