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アッシュ、もっと冷酷になろうよ〜。なられたら困るけどさ〜
アッシュの持っているナイフの先が月龍の頸動脈に向けられた









「依頼人の命を守れなかったら、あんたの真っ白な経歴に汚いバツがつくぜ」

『あぁ、なるほど…』









そりゃ、ブランカさんにとっては嫌だろうな
積み重ねてきたものであり、プライドであり、仕事の内容であり、色々込みで考えたらこの取引は妥当だろうなあ









「そんなことをしてみろ!キミの仲間だってただじゃ済まないぞ!」

「黙れ。はらわたで首を絞めてやろうか
…仲間や瑞姫に指一本触れてみろ、語り草になるような死に方をさせてやる!」

『…………………………渚より怖いんじゃないかな?』









めちゃくちゃ怖い顔しているアッシュが、月龍の髪の毛で首を強く引いた
あれは流石に私もよくないと思うよね…









「人間の身体にどれだけ急所があって、どこをどうすればどんなに苦しんでも死なないか、教えてくれたのはあんただったな!」

『え、そうなの?』









そういえば、烏間さんもなんか言ってたような…気にすることないやと思って話聞いてなかったけど、カルマが嬉々として聞いてたのってまさかそれってこと…いやいや、考えすぎなのは良くない



カルマの性格の悪さはE組公認だし、そういえば群狼の人大丈夫かな
味覚潰れるぐらいにいじめられてたし…あ、思い出しただけでもゾッてしてきた








1人で青くなっていると、「よし、条件を呑もう」とブランカさんが言った
ブランカさんは、「彼らと一緒に行くんだよ」と私の背中を押した









「そいつら放すのと同時に俺もこいつを放す。スリーカウントだ
アレックス、「ネズミの廊下」だ!」

「いいか、瑞姫。遅れるなよ」

『誰に言ってんの』









銃口をつけられてる上に下手に動けないし、相手はブランカさん
ここは、静かに従っておこう。前を見据えていつでも走れるように構えた









「3、2、1、ゴー!」

「おらよッ!」









一斉に走り出すと同時にアッシュが月龍を蹴り落とした。流石にもうちょっとやりようない?私だってそこまでするようなことしないけどさ…突き飛ばすだろうけど






入り口に入り、「急げ急げ!」と言ってみんなで外に出る
ドタバタと逃げて逃げて、必死に逃げてネズミの廊下なる場所に着いた時には、地面に倒れるほど息を切らしていた

64話 お守りの時間→←63話 博物館の時間



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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年8月27日 15時

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