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70-3 ページ38

「結局、最後はみんなキミに頼ることになる
代われるものなら、キミと代わりたいよ…もうキミに、銃を持たせたくない」

『人殺しを、もうさせたくないんだよ』









私とオックンが言うと、アッシュは自分の手のひらを見つめた









「俺の手は、血で汚れてる
俺が殺した、数え切れないほどの人の血で」

「でも、そうしなきゃキミは殺されてた」

「…親父によく言われたよ。お前はトラブルメーカーだって。必ずお前らにも災いがふりかかる
どこへ行っても。今だってそうだろ?」

『…ごちゃごちゃと…黙って聞いてれば…好き勝手、言いやがって!!!』

「っで!!!?」









ゴンッッッッとアッシュの頭に頭突きしてやると、自分の頭を押さえてその場に蹲るアッシュは、「何すんだよ!」と涙目で睨んでくる









『私たちがいつ迷惑だと言ったの!!!』

「!」

『迷惑上等!! 友達でしょ!そんなのアッシュがよくわかってるじゃんか!私もオックンもアッシュを失いたくないんだよ、アッシュのためならなんだってするよ!!』

「瑞姫…」

「そうだよ、アッシュ。一緒に日本へ行こう、アッシュ
日本なら、銃を持たずに暮らせる。キミは生まれ変わって、きっと自由になれる!
もう戦わせたくないんだ…これ以上、キミを危険な目に合わせたくない!」

『日本で変な奴が現れたら、白樺さんたちが守ってあげるよ!! 日本は私のホームグラウンドだしね!』









ただし、東京の椚ヶ丘市の中だけと言っておこうかな…いやまあ、日本ならどこでもホームグラウンドだけど…









「…ありがとう。俺もお前らのようになりたかった
もうちょっとマシな生き方ができたらと、ずっと思っていた」

「できるよ!今からだって遅くない!キミなら、なんだってできる!」

『人殺しを悔いてるのなら、殺した人たちの倍以上にその手で救えばいい
私ね、アッシュ…本当はアメリカに来るつもりはなかった。だけど、カルマに誘われてただの旅行感覚できたんだよ
でも、アッシュは他のみんなと出会ってすごく楽しかった…人殺しを間近で見ることもあったけど、別にそんなのどうだっていいんだよ
どんなに1人で苦しんで苦しんでたとしても、私も背負う。アッシュが大好きだもん、友達だもん、好きな人だもん』

「………」

『私の先生はね、アッシュと同じで人殺しをしたよ。だけどそれを悔いて、悔いて、前を向いて罪を背負って生きてきた』

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年8月27日 15時

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