62-3 ページ4
アッシュがガクンとしたのを見計らってケインの方に突き飛ばし、ガシャンッとスライドしてフードを被り襟を立てて口元を隠す
『ケイン、アッシュを頼む!!』
「瑞姫!待て!」
必死に叫んでいるアッシュを無視し、オックンを見るとまだ驚いて心配している顔になる
大丈夫だよ、死ぬつもりはない。ちょっと暴れたいだけ、ただ…あの月龍に散々イイようにされたお礼をしたいだけだよ
「瑞姫!戻れ!! 戻れーーーーッ!!」
「ったく、あいつ!」
バシャバシャとドブ水を跳ねらせながら走っていく
オックンには銃持たせてなくて正解だった…予備の弾倉もケインからパクっておいて正解だったなー
「放せよケイン!放せ!はな…(ドッ」
「アッシュ!」
「悪いなアッシュ。あいつより、お前に死なれる方がダメージがでかいからな。英二、どうだ逃げ道は」
「あ、うん!」
《ここから少し先にある別れ道を右に曲がってください!そこから私がご案内します!》
バシャバシャとドブ水が跳ねていると、コングとボーンズが追いかけてきた
『できるだけ、みんなから引き離すことができればいい!アッシュは弱ってる、助けるにはこれしかない!』
「ど、どこ行くんだよ!」
『もうヤケクソなんだよ!なるようになっちゃえーーー!!!』
銃を撃ってくる奴らに振り返って銃弾を向けると、銃が弾き飛ぶとボーンズに銃を預けて麻酔銃を取り出し、男たちの首筋に撃ち込んでいく
『はぁ…はぁ…』
「瑞姫、すげぇ…」
「って、逃げねぇと!」
『うん!』
バシャバシャとまたドブ水を跳ねらせて逃げ続けると、前方から男たちが現れた
薄暗い照明を銃で撃ち抜き闇夜を作り出すと、ボーンズとコングにその場から動かないことを指示し、腰に差していたスタンガンを取り出し、バチチッと音を出しながら男たちに当てていく
ドサドサッ
『(フーー』
肩で息をしながら、額に溢れてくる汗を拭いそのまま進んでいく
迷彩の効果が薄れていき、グレーの超体育着が姿を見せると、前からまた男たちが現れた
スタンガンを構えていると、「うわあ!」と後ろからコングとボーンズの声が聞こえて振り返ると、同じく男たちが2人を取り押さえていた
30人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年8月27日 15時