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68話 48時間の時間 ページ28

キッチンに全員を呼んだアッシュは、机に置いた地図を示して作戦の説明をし始めた









「3区、4区のグループは地下水路を通って脱出しろ
俺たちはここに踏みとどまって応戦し、できるだけ敵を引きつけて2区北から撤退する
ダウンタウンまでおびきよせれば勝機はある。48時間後に、6番埠頭の倉庫で合流だ。いいな?」

「「おお!」」









全員が頷いたのを確認し、みんなが銃を持ちながら準備を始める中、私はぶっすーーーとした顔でアッシュを見る





私はオックンと一緒に逃げることになっているのだ









「お前なぁ…今回は危険だって言ってるだろ」

『私だって戦えるよ!! 伝説の傭兵と戦ったんだよ!?』

「それとこれとは話が違う」

『〜ッ!(プルプル』









言い分すら聞いてくれないアッシュにプルプル体が震えていると、アッシュは仲間を連れて走っていくシンを呼び止めた









「仲間を頼んだぞ」

「任せとけ。あんたも死ぬなよ」

「犬死にする気はないさ。瑞姫を頼む」

「あぁ、埠頭で会おうぜ!」

『だから、私は!』









笑顔で親指を立てるシンに言い返そうとすると、今度はオックンが立ち止まり「48時間後に!」と笑ってアッシュに言っている









「あぁ」

『………………………みんなして、なんなのさ…そんなに、私が頼りないの…』









私だって、人並みに戦えるようにはしてもらって自信はある
あの教室で、あの先生に、暗殺教室にやって育てられた
足手まといかもしれない…だけど、戦いたいのに









「瑞姫、わかってくれ」

『………………………』









今この場で、敵よりも強くなるか
敵には敵わないと土俵を降りるか









両方とも違う









『弱いなら弱いなりの戦法がある。それを教えてくれたのは紛れもない、殺せんせーだよ』

「…………」

『いつもやってきたんだ…いつもやってる暗殺の発想で戦うことぐらい、できる!』

「だめだ」

『アッシュ!』

「……頼むから、シンと一緒に逃げてくれ…
戦いながらお前を守るなんてこと、俺はできないんだ」









グッと唇を噛み締めた。信じてもらえてない
私が、私たちE組の実力すらも…それが悔しくて、辛くて、背中を任せてもらえることができないこのもどかしさに拳を握るばかりだった

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年8月27日 15時

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