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67-7 ページ26

夜が更けた頃、アジトでみんなが雑魚寝になり毛布に包まって芋虫状態になる中、大きなあくびを噛み締めていた私に「もう寝ろよ」とアッシュがパソコンをいじりながら言う









『って言ったってさぁ、相手は軍人でしょー?』

「あぁ、まあな」

『寝てらんないよ…』









軍人相手にどうやって勝つかなんてわからない
どうやって攻めてくるか、どう守るか、どう切り抜けて逃げるかにかかっている


相手はプロだし、いくつかパターンはあるって言ってるけど多すぎて絞り込めてなさそうだし









『はああぁ…委員長が欲しい』









磯貝とカルマなら絶対この状況を打破できるような何かを考えてくれるはずだ
体育祭で見せたあのアクロバティックな棒倒しをしてくれたんだし、まあ練習付き合わされた私の身にもなって欲しいものだけど









「くそっ!」

『どうどう』









苛立ちを隠せないアッシュに落ち着くように言うと、「アッシュ、白樺さん」とオックンが部屋の入り口に立っていた









「一杯やらないか?ミネラルホットウォーターだけど」

「悪くないな」

『オックン、今の誘い方飲みに行くおじさんみたいだった』

「えっ!?」









はんごうの中には白湯があった。まさか、白湯を飲むハメになるとは…と言うよりも、はんごうで白湯…









「今度の相手は、手強そうだね」

「元フランス軍、外国人部隊の精鋭だ」

「元傭兵か…すごいな」

『(ズズズ…』









敵相手に素直に感心するオックンに『そだねー』と答えておきながら、自分も傭兵と戦ったことがあることを伏せた
いやまあ、似たようなことを言った気もするし、いいかな









「ただの殺人鬼さ。あいつは人を殺したくて仕方ないんだ。だから戦場は好都合なのさ。合法的に人が殺せる」

「やな奴だなー」

(死神みたいに、人質取って殺るよりもマシでしょ…ハハハハ)

「瑞姫、どうかしたか?」

『んっ!? なんでもないよ!!』

「?」









懐かしいなぁ…ビッチ先生助けに行くのに施設に入ったら、まさかその部屋がいきなり牢獄になるなんて思わなかったし



逃げたら逃げたで瞬殺されたわけだし、おかげでビッチ先生には裏切られるし、殺されかけるけど一泡吹かせたし









「…ったく、わざわざ出かけてって人を殺したいって奴の気持ちがわかんねーよ。俺なんか、殺したくなくたって向こうが殺しに来やがるってのに」

『ターゲットになった結果だね…』

「全くだね」

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年8月27日 15時

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