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65-2 ページ12

「俺たち、別々の車に乗せられたんだ」

「…大変だ。チャイナタウンに戻る
俺が行かなきゃ仲間は皆殺しだ。月龍はみんなを人質に俺を炙り出す気なんだ!」

『シン、落ち着いてって』









ズンズンと歩き出すシンの前にアッシュが立つと「落ち着け、シン」と言った
私じゃ聞かなかったのに…









「今お前が戻っても、皆殺しにされるだけだ」

「あんたは自分の仲間じゃないから、そんなことが言えるんだ!あんたが」

「落ち着けと言っているんだ。力を貸すから、とにかく今は体を治せ
お前には何度も助けられたからな。面倒みてやれ、英二、瑞姫。得意だろ?」

「まあね。誰かさんのおかげで」

『ハハハハ…手のかかる奴相手にしてきたことあるんでまあ…』









わかばパークで相手したクソガキどもには本当に手を焼いたよ…
怪我はするわ喧嘩するわ、ぐちゃぐちゃの中で相手するのにも疲れたしなんであんなことしなきゃいけなかったんだとか思ってたらフリーランニングで事故ったあいつらのせいだ…くそぅ…









『ほーら、とりあえずなんか食べて休みなよ』

「…あぁ…。アッシュ」

「!」









通り過ぎようとしたアッシュの服を掴んだシンに振り返ると、今にも泣きそうな顔と声で懇願している









「みんなを…仲間を助けてやってくれ
俺が引き込んじまったんだ!みんな、俺を信じて…」

「わかってる。心配するな」

『…はいはい、ほーら!まだ15のチビはこっち!』

「なっ!歳は関係ないだろ!!」

『私も助けに行くから今は体力温存!』

「〜っなんだよぉ!」









ソファの上に戻して毛布を頭からぶっかけてやれば、頬をむくれさせたシンがこちらをじとりと見ている。ははは!全然怖くないね!









『ふふふふぬーふーーん』

「ご機嫌だな」

『ふふーん、まあね〜。なんか弟みたいだからさ』

「ふーん?年下なら全員弟に見えるのか?」

『ちびっちゃくって可愛いじゃん』

「悪かったなデカくて」

『えー、アッシュは大きくいてくんないと困るんだよね〜』

「え?」









シンのためにお粥を作っている横でアッシュが覗き込んできて「どう言う意味?」と聞いてくる
さあ、どう言う意味でしょうねー









『でもまあ、ヤマコウみたいにゴツくなられると困るんだけどねッ』

「お前しかわかんないネタやめろよ…」

65-3→←65話 仲間の時間



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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年8月27日 15時

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