大王女様と山猫小僧7 (ページ47)

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怖かったこと

腹が立ったこと

嬉しかったこと

楽しかったこと

楽しかったこと

楽しかったこと

私たちは、恐ろしい難題を突きつけられたと、初めて気がついた

この先生を…殺さなくちゃならないのかと

『爆発の期限は、3月13日、その日は椚ヶ丘中学校の卒業式の日だった』

思い出してもいつでも泣けてしまえる
涙が止まることを知らない恩師との別れ

たくさん邪魔もあった、たくさん思い出もあった、たくさん下世話なこともあった

だけど、それをひっくるめて殺せんせーとの思い出だから

『私は胸を張って人に笑顔でいれる人間になると決めた…。何かができなくても変えれなくても、誰かの支えになればいいなと思ってる…』

「…………」

『いろんなことを、命の大切さを、殺せんせーから学んだんだ』

ゆらゆらと揺れている炎を眺めながら、殺せんせーとの思い出を思い出した
たくさん嬉しいことも悲しいことも悔しいこともあった

でもそれ以上に、殺せんせーと作り上げた思い出はすごく楽しかった

「素敵な先生なんだね」

『！』

「殺せんせーは、白樺さんやみんなにとって」

『…うん』

オックンは片付けてくると言って席を立ち、アッシュが眠っているのを確認してからスマホを取り出した
烏間さんに無事なことを知らせるメールと、今いる場所、そしてこれから移動することを伝えたメールを送信すると同時に、後ろからふんわりとしたものが覆い被さってきた

『…アッシュ？』

「…………随分と、チャイナドレスってのも似合うもんなんだな」

『目が見えるようになったんだね!!?』

グリグリと背中に額を押し付けてくるところが猫っぽいんだよなぁ
スルリと何かが動いてふと思うと、それがスリットから見えた太ももに触れてきた

『アッシュ？』

「………なんかイイな、こういうの…」

『ちょっと落ち着こうか？』

「無理」

『ちょーーっ!?』

足を引っ張れてごろんっと寝転がると、「うん、イイ」とすり寄ってくる
ちょっと、キミ…痩せてるし体力ないですよね？なんでこういう時に限って元気になるの？

ちうっと太ももにキスを落としてくるアッシュに『ちょっと！』と顔を赤くして反抗しても聞いてくれなくてキスマークをつけ始める