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オックンのスマホ画面には、李家の騒動があった
えー、なんか怖いんですけど…関わんない方がいいって
「これ、どう思う？」
「どうって？」
「……実は白状しちゃうけど、前に月龍が言ったんだ。「僕はアッシュの敵に回る」って…」
「…なぜそのことを今まで黙ってた？」
「それは、その…」
『…言えないよ』
日本語で小さく呟けば、オックンだけが反応した
アッシュは「なんか言ったか？」と聞いてきて『んーんー』と服をタンスの中にしまいこんでいく
月龍は、「これからも僕はキミたちを狙う。キミたちが彼の唯一の弱点である限り」と言っていた
つまり、私とオックンを狙い続けると言うこと…ここでアッシュに言ったら余計に心配するだろうし、敏感になって休むこともしないだろう
「…わからない。でもあいつは、すごく悪意を持ってて、とても危険、嫌な感じがするんだ…」
「心配するな。あいつが仕掛けてきたらその時はその時さ」
「どこ行くの？」
「言っただろ、売春しに行くって。…1人で外に出るなよ」
身支度を済ませて高校生ぐらいの年頃の男の子に扮したアッシュは、メガネを手に取ってウインクして部屋を出ていく
夜。9時頃
オックンはすでに部屋に戻って寝ている。ホットミルクの中に奥田特製の睡眠薬入れておいて正解だった
『…よし』
ダボついたパーカーとTシャツの下には超体育着を着ていて、そのまま夜の街に足を踏み入れる
高級ホテルらしき繁華街を歩いていると、「お嬢さん」と後ろから声をかけられた
「この夜に1人で歩いていては危険ですよ？」
『…………………わかってて歩いてるって言ったら？』
「……」
『久しぶりだね、おじさん。いや、ブランカさん』
「…やはり、キミだったのか」
『文化祭以来だね、ブランカさん』
優しげな表情を浮かべる男の人…ブランカさんは3年前のあの暗殺教室に現れた殺し屋の1人だった
もちろん、修学旅行で会ったのだ。あの時、レッドアイさんとは別行動であることを教えてくれた
「久しぶりだね、白樺さん」
『ふふーん、ブランカさんこそ…。ブランカさんは、ゴルツィネの仲間？』
「………」
『教えてよ。昔のよしみでさ』
ブランカさんは私を見ると「そうだよ」と頷いた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年8月25日 20時
