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「いだ!!」
『結構思い切り叩かれたんだね〜…アッシュ、ゴリラだし』
「容赦ねぇよ、ったく…」
おとなしく氷水を当てているシンに『アッシュのこと、あんまり怒らないでね』と言うと、「え？」と目をパチパチとしてこちらを見ている
『ショーターのこと、私のせいだしさ…』
「瑞姫のせいじゃないよ…ショーターがアッシュに頼んだんだろ？」
『…でも、ショーターを苦しめたのは私だ』
「……」
『だからこそ、私が止めないといけないんだ』
「…瑞姫」
氷水をとってシンの頬に湿布を貼り付けた
指先で撫でて「いてぇ…」と言っている。口の中切ってないかな
『口の中は？』
「んー…大丈夫」
『なら大丈夫だね…ひっくし！』
「アッシュに会わなくていいのか？」
『今はオックンと話してるしね〜…はっくし!! ゔー…ホテル戻って寝てようかな…』
みんなのある部屋に戻って隅に戻り箱ティッシュで鼻をかむ
まさかここまで鼻がズビズビになるとは思わなかった
心なしか頭もボーってしてきた
(迎えにきてもらうかなー…)
ポヤポヤしてくると、「おい、大丈夫かよ…」とアレックスが聞いてきた
『んー…』と手をヒラヒラとしていると、その手を掴む人が現れた
『うげっ!?』
「人の顔見て「うげっ」はないよな、オネエチャン？」
『アッシュ…』
「つーか、なんだよこの服装」
「瑞姫、風邪引いてるんだよ」
「は？風邪？」
『ひっくし！』
「熱は？」
『私、治るまで鼻水と咳の交互のダブルパンチでくるの。最終日は必ずと言っていいほど喋れないぐらい鼻水と咳のに苛まれる』
「それは…辛いな…」
『んー…慣れたし恒例行事みたいなもんだしね〜』
冷たくてひんやりしている空気とは違ってアッシュの手はあったかい
はー…ぬくいなぁ…マフラーに鼻先まで埋めていると、「ベッドに横になるか？」と優しい声がかけられた
『んーん、ヘーキ…』
「…お前、今はどこに寝泊まりしてるんだ？」
『近くのホテル〜…いつまでいるのかはわかんないけどね…』
鼻かみすぎて逆に頭痛くなってきた…
「おい、寝た方がいいだろ…」
『んー…』
「アレックス、ベッドは」
「隣の部屋に」
「瑞姫、動かすぞ」
『んー』
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年8月24日 18時
