大王女様と山猫小僧5 (ページ24)

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「いやぁ、お嬢ちゃんに会えてよかったよ」

『レッドアイさん、久しぶりに会えてよかったよ。なんかここにいるとね…自分の常識ってなんだろうって思うんだよね』

「重症化してるじゃねぇか、一旦日本戻れ」

バンバンと背中を叩かれながら遠い目をしたらまたも鋭いツッコミが入ってきた
いやさ、日本には戻りたいよ。けどさぁ、柳沢がさぁ

『レッドアイさんってさ、今は仕事してないんだよね？』

「あぁ、そうだな。チャンネルの方が主にだな」

『…やっぱ、殺し屋って大変？』

「大変なんてもんじゃねぇよ。人の命を奪ってたんだからな。今思えば、異常だったよ」

レッドアイさんと話していると、アッシュが「瑞姫」と私を呼んだ
テクテクと側によると「何かいるのはあるか？」と聞いてきた

『んー…うーーーーん…』

「お嬢ちゃん、烏間さんに言ったら用意してくれるんじゃないか？」

『それだーーーーーッ!!!』

「(ﾋﾞｸｯ」

『私、ちょっと電話してくる！あと、ナイフください！アッシュ！』

「お、おう…」

部屋をバタバタと出ていき、廊下でスマホの画面を開いて電話番号を探した
烏間さんという文字を見つけてタップし、コール音に切り替わるのを待ち、出てくれるのを静かに待つ

《もしもし》

『烏間さん！対先生ナイフと対先生BB弾とそれからE組で使ってた時の、一式ください!!』

《…唐突だ》

『いやぁ、柳沢が触手の種を』

《なにぃっ!!? 触手の種だと!!?》

『ちょっ、あっ…！』

烏間さんの怒号に慌ててスマホを持ち直そうとした途端に拡声ボタンを押してしまった

《奴の触手の種は全て回収したはずだぞ!!!》

「え？」

『わーっ！烏間さん、落ち着いてってば！』

アッシュが少し反応してこちらを見ていた
スマホの向こうで怒り立つ烏間さんに『と、とにかく一式お願いします！』と言うと烏間さんは大きなため息を吐いた

《全く…！とにかく、ライフルも送るからそっちで調整を頼むぞ…不備があればいつでも連絡してくれ》

『ホント、頭が下がります』

《俺はキミに頭が下がるよ…》

『なんでですか!? 私、結構昔は無茶してましたけど!?』

拡声ボタンを押してまた耳にスマホを当てる
むーとしながらこちらを見ているアッシュからの視線に気づかないように話を進める