元殺し屋はヒーローになる20 (ページ4)

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炎司さんが背中越しにそう言ってくれると、爆豪かっちゃんは「ハッ、当然なんだよ」と鼻で笑い、「やった！僕たち海外で活動できるんだ！」と嬉しそうに頬を緩ませた緑谷に、「ああ、頑張ろうな」と微笑む焦凍がいた

「青子」

『？』

施設の中に向かう3人の後を追いかけようとすると、炎司さんが声をかけてきて足を止めて振り返る

「アメリカでのインターンはどうだった」

『とても有意義な時間だったよ。すごく楽しかった』

「そうか…。なにか、大切なものを学べたか？」

『…うん。とても多くの大切なものを学べたよ』

「…そうか」

あの時間は、私にとってこれから最高の時間だったと胸を張っていえるようにならないといけない
そのためには、もっともっと強くならないといけないんだ

「青子さーん！早くー！」

『今行く！』

緑谷と焦凍が立ち止まって声をかけてくれたのを小走りで向かうと「たるんでんだよ、舐めプ女」と爆豪かっちゃんがケッという顔で見てくる

『うっさいなぁ』

「そういや、青子は海外活動は2回目になるんだな」

『うん。アメリカのインターン行ったから』

「チッ」

「どうだったんだ？」

『んー…すごく、楽しくて…大切なことをたくさん学べた…そんなインターンだった気がする』

あのインターンがなければ私はきっと、あの子に出会うことはなかった
あのインターンがあったからこそ、もっと強くなりたいともっと生きたいと、もっといろんなものを見たいと思えたんだ

「では、あなたたちにお願いする特別任務のため。スニーキング仕様のスペシャルスーツを制作いたします！」

「スペシャルスーツ…!!」

「手間かかってんな」

「へっ」

『スペシャルスーツかぁ…ベース崩したくないんだよなぁ…』

超体育着は未だに私のコスチュームとして愛用しているから、このベースを変えることはないんだけど…でもなぁ、海外だし新しいの着たいって気持ちもあるし…

「青子はどうするんだ？
俺はちょうどアームカバーの改修考えてたから試してもらおうかなと思ってる」

『んー…私はどうしよう…身バレ防止でアイマスク作ってもらおうかな…。爆豪かっちゃんみたいなの』

「パクんなや!!!」