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アッシュは納豆の入った小鉢を手に取ると、「腐ってるぞ、これ」と匂いを嗅いだ
俺にとっては最高の日本食だ。もう毎日食べたい









「…臭いよ」

「それは、そういうもんなんだよ」

『大豆を納豆菌で発酵させたものだからな…』









ルンルンとしながら手の中にしょうゆやらネギやらを持つ。もうウキウキだ









「どうやって食べる?」

「醤油とからしとネギを入れて、粘り気が出るまでよーくかき混ぜる。そうそう、その調子!
あとはライスにぶっかけて、食べる!」









はむっ、と同時に2人が食べたのに俺はツヤツヤと輝く白ごはんの上にたっぷりと納豆をかけて大きな口で納豆ご飯を放り込む









「んーっ、ンまいっ!」

『久しぶりの納豆…』

「どう?うまいだろ?」









満面の笑みを浮かべる奥村の向かい側で、アッシュは頬を引き攣らせ顔を青ざめていた









「…うますぎてヘドが出そうだ…。これも臭い…うぇえ」

「それも、そういうもんなの!」

(幸せ…)

「日本人は臭いものしか食わねえのか?」









アジの開きをガブっと頭からかぶりついたアッシュに、「ヘルシーな和食は、キミらみたいな肉食派には強い味方だろ?」と微笑んでみせた奥村に、アッシュはトーフディップをベーグルに塗りたくった









「ああ。おかげで身長は2インチも伸びたのに体重は去年のままだ。裕人は?」

『ん?ちゃんと測ってないけど伸びた気がする』

「確かに…京の目線、ちょっと高くなった気がするよ」

『アッシュと変わんないんじゃないか?』

「俺より数センチ上だったぜ?」

『…なら、180超えたか』

「ちぇっ、僕なんか最近ほとんど伸びてない」

「俺は育ち盛りなんだ。年寄りと一緒にすんな」









トールディップを塗ったベーグルを向けられた奥村は、ムッとしているのに対して俺はその話題に触れないように納豆ご飯を口の中にかきこんでいった









「どうしたのオニイチャン。2歳の年齢差がものをいうのは15年前までだよ?」

「そしたら、思い切りいじめてやれたのになっ!」

「「はははっ」」









顔を見合わせて笑っている2人に俺は味噌汁を飲みながら頬を緩ませる
年相応の17歳の人間に見えて仕方ないアッシュに俺は、いつまでも奥村と一緒に笑っていれればなと思った








たとえそこに俺がいなくても

36話 引き払いの時間→←35話 日本食の時間



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ルイ(プロフ) - え、つまり、オーサーにやられたの? (2021年9月5日 12時) (レス) id: de4baf91a8 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - ユーマさん» こちらこそありがとうございます! (2021年8月26日 22時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - ルイさん» ありがとうございます! (2021年8月26日 22時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
ユーマ - 最高ですありがとうございます( ; ; )!! (2021年8月24日 1時) (レス) id: 9d9fb50ec0 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - 待ってました! (2021年8月20日 23時) (レス) id: de4baf91a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年8月3日 18時

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