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33-6 ページ39

「え、英二?」

「京、そのまま寝るつもりだっただろ」

『…………』

「傷の手当てだって済んでないんだ。早く済ませてからにするよ」

『おい、奥村…』

「そこで待ってて!」









プンプンとしながら部屋を出て行く奥村にため息を吐いた後、『別にいいのに』と言いながらタオルを頭に被せる
たしかにあのまま寝ようとしたのは本当だ。だって重だるいし、眠たいし…









「京、服脱いで」

「英二、大胆〜」

「ショーター」

「はい、ごめんなさい」









ジトッと奥村に睨まれたショーターは窓辺に背中を預ける
俺は言われた通りに服を脱ぎ捨てると「うわぁ…」と俺の体を見てまじまじと傷の酷さに眉を下げる奥村に、俺は『気にすることないだろ』と苦笑いをした









「…京って、運動部じゃなかったのになんでそんなに腹筋が割れてるの…陸上部の僕とは違いすぎる」

『食っても太らないおかげで、少しだけ運動すれば筋肉がつくんだよ…おかげで、腹は割れやすい』

「むむむ…スポーツマンの敵だ」

『はいはい』









傷の手当てをしていく奥村は真剣に進めて行く
俺は静かにそんな手際の良さを見ながら、こんなこともあったなぁなんて思い出す









「はい、終わった!」

『ん、サンキュー』

「寝るの?」

『あぁ…なんか、疲れた』









ボフッとベッドに横になると、「おやすみ」と奥村が優しく声をかけると次はアッシュの手当てを始めた
目を閉じて小さく体を丸め、手足を縮めて小さくなる









ー夜中ー









『う……うぅ………』








目の前が真っ暗だ




怖い


誰か、助けて…





暗闇から伸びてくる無数の手が俺の体に触れて、掴み、撫で回し、気持ち悪く這ってくる
触れ方が、撫で方が、全てのことに何故か恐怖を覚えた









『………………………ッッッッッハッ!!!!!』









勢いよく飛び上がると、体はぐっしょりと濡れている
汗で張り付いたシャツや前髪、不規則に動き速く鼓動が波打つのを落ち着かせるように心臓部分を掴み、俺は息をする



肩で息をしながら隣のベッドで眠っているショーターを見た
腹を出していびきをかき、俺の叫びなんて知らん顔で寝ている







カタカタと震える体を縮こませた後、なぜか奥村を探した
ペタペタと歩きながら奥村のあるであろう部屋に行くと、誰かの泣き声が聞こえてきた

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ルイ(プロフ) - え、つまり、オーサーにやられたの? (2021年9月5日 12時) (レス) id: de4baf91a8 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - ユーマさん» こちらこそありがとうございます! (2021年8月26日 22時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - ルイさん» ありがとうございます! (2021年8月26日 22時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
ユーマ - 最高ですありがとうございます( ; ; )!! (2021年8月24日 1時) (レス) id: 9d9fb50ec0 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - 待ってました! (2021年8月20日 23時) (レス) id: de4baf91a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年8月3日 18時

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