27話 企みの時間 ページ4
キルトside
プライベートジェット機に乗せられた俺は、シートに座りソファに寝かせた英二と裕人を見つめる
俺のせいで2人を巻き込んでしまった事実は消えない
(英二…裕人…許してくれ
俺は自分のしたことを、これほど悔やんだことはないよ)
穏やかな寝顔を浮かべる2人を見ながら俺は唇を噛んだ
(もしもゴルツィネの野郎が、お前らに妙な真似をしようとしたら…必ず、俺がこの手で…)
優しいお前らを汚される前に殺してやる
馬鹿みたいに生きてきた俺に優しく声をかけてくれた裕人や、そんな優しい裕人の大切な友達の英二
何があっても、2人を守るんだ
アッシュとショーターの、大事な友達を
アッシュside
ソファに寝かされた伊部がドースンに静脈注射を打ってもらっていた
「この解毒剤は、大抵の筋弛緩剤に効果がある」
「……バナナフィッシュ」
俺が呟くように言うと、ドースンは俺に振り返る
「あれは、あんたの作ったものだな?」
「…お前たちは一体…弟の仲間か?」
「俺の兄貴と友達の兄貴は、イラクであの薬を飲まされて…廃人同様になったまま、友達の兄貴は、あんたの弟に撃ち殺されたんだ!」
「なに…?」
「そいつらがあの
奴らとは親友だったんだ。俺たちは話を聞く権利がある」
1番コイツを殴ってやりたいのは、裕人だろう
バナナフィッシュを作り出した元凶を、あの時…ベッドの上で静かに涙を流して悔しいと嘆いていた裕人が1番、1番…ッ!
「おい!俺はこんなとこでぐずぐずしてらんねえんだ!」
「アッシュ!」
「あんたの弟が組んでる連中が、仲間をかっさらっていきやがったんだからな!」
「アッシュ、落ち着けって!!」
ショーターにドースンから引き離され、俺はギロリとドースンを睨みつけた
こんな奴のせいで、俺たちの兄貴は苦しんだ。その事実が本当に辛かった
「……わかった、ついてきなさい」
案内された俺たちは、荒れ放題だった書斎に足を踏み入れた
「あんたは、今までどこに?」
「ここ数ヶ月間、妙な男たちに付き纏われてな…それでずっと貸別荘にいたんだが、誰かが私のパソコンに入り込んだのがわかった…」
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ルイ(プロフ) - え、つまり、オーサーにやられたの? (2021年9月5日 12時) (レス) id: de4baf91a8 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - ユーマさん» こちらこそありがとうございます! (2021年8月26日 22時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - ルイさん» ありがとうございます! (2021年8月26日 22時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
ユーマ - 最高ですありがとうございます( ; ; )!! (2021年8月24日 1時) (レス) id: 9d9fb50ec0 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - 待ってました! (2021年8月20日 23時) (レス) id: de4baf91a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年8月3日 18時