元殺し屋はヒーローから海賊へ2 (ページ40)

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「女に、子ども…少し腕に覚えがあるくらいで、過信すると血を見るぞ
戦場で生き残るのは…「強者」と「臆病者」だ
「勇者」は死ぬと相場は決まってる……!!!」

あぁ、そうさ…

かっこいい人はみんな死んでいく

知ってるさ！

それを身をもって知ってるからこそ

『白と黒だけじゃない、世界のほとんどはグレーで不安や怒りが渦巻いてることがわかってるからこそ…私は“そこ”に手を差し伸べる優しいヒーローの支えになりたいんだ!!!
だからこそ、“そいつ”を死なせないためにも！私は！』

ただただ、あいつに憧れていた

真っ直ぐに目指すことを

なんの迷いもなく疑いもなく、歩むあいつを

『お前を超える!!!』

勇者になんかならなくていい

ねぇ、緑谷

私は

『誰かのヒーローに、なりたいんだ!!!』

エリちゃん

アッシュ

ルフィ

エース

サボ

私も、誰かの

(ヒーローに!!!! なるんだ!!!!)

青子、そしてダダンは

燃え盛る“不確かな物の終着駅(グレイ・ターミナル)”から帰っては来なかった

ー翌日ー

「まーまー待て、ルフィ!! エース!! そんな体でどこ行くんだ」

「青子とダダンを探しに行く…!!」

「無茶を言うな!!」

「傷が深い。まーまー安静にしてろ!!! 今、ゴミ山の方は火事の後処理で軍隊が大勢ディ回ってる
「後処理」っチーのは、焼けたゴミの一掃と…生き残り(・・・・)の処理(・・)も含まりてるんだ。今行けば殺さりるぞ!!」

「でも…!! 青子に会いたい……!!」

「サボも心配してる…!!」

大怪我を負っている2人を宥める中、アスランは窓の外を眺める
青いあの瞳を持つ彼女は今隣にいない

(お姉ちゃん…)

大好きなあの人が、無事であることを願うばかりだった

だが、待てど2人は帰ってこない
2人は死んでいないと啖呵を切っているエースとルフィを宥めながら、2人の帰りを待つ山賊たちやアスラン

そんな時、港での大騒ぎとは裏腹にこちらには嬉しい知らせが舞い込んできた

「おい!! みんな!!! 2人が帰ってきたぞ!!!」

帰ってきたという言葉通り、そこにいたのは

「青子!!! お頭ァ!!!」

「よかった!!」