4話 卒業まであと… ページ15
卒業まであと7日、僕等は最後の進路相談をしていた
自分のやりたいこと、目指したいことを言えた者から帰ってよし、そんな先生の言葉で
「さて、渚君、音羽さん
君たちは何かなりたいものを見つけましたか？」
優しい口調で、僕等に聞いてくる恩師、殺せんせー
「僕は、先生になるよ。殺せんせー」
渚の夢は、先生
「殺せんせーみたいに速くないし、殺せんせーみたいに無敵じゃないし、殺せんせーみたいに頭も良くない。
けど、殺せんせーみたいな先生に」
『僕は、ヒーローになるよ。殺せんせー』
僕の夢は、ヒーロー
『殺せんせーみたいに速くないし、殺せんせーみたいに無敵じゃないし、殺せんせーみたいに強くない
けど、殺せんせーみたいに優しいヒーローに』
「……
それがいい、君たちに合ってる」
ペカペカと、二重丸を出した殺せんせー
「君達が必ず平等に授かり、いずれ平等に失う才能があります
それは若さです
若さという才能が逃げないうちに、何度も失敗して修正して、立ち止まらず前に泳いで行って下さい」
ポン、と僕等の頭に黄色い触手がのった
この1年、この触手で僕等を育ててくれた
「はい!!」
『また明日!!』
暗殺の才能は、ヒーローの仕事に必ず役立つ
第2の刃にこれを背負って、これから第1の刃を磨いていくんだ
渚と家に戻り、笑い合っていると大きな音がした
嫌な予感がした
僕と渚は、窓を開けてベランダに出る
何、アレ
E組の旧校舎を取り囲むように、一山を覆い尽くすバリアのようなオレンジ色のもの
世界が一変した
E組の面々だけは…何が起きたのかすぐに察し、学校へ急ごうとしたけれど
直後に来たのは、烏間先生からの自宅待機指令
装甲車両が山につながる主要道路を封鎖する
学校へレーザーを発射している建物は、一夜にして要塞のように生まれ変わり、100メートル以内の侵入を禁じられた
「どーいうことだよ!!
殺せんせーはどーなってんだ!!携帯も繋がんねぇ!!」
《教室にある私の本体とも連絡がつきません
山につながる通信や電源は全てカットされているようです》
学校に1番近い不破さんの家は、国から避難命令が出ているらしい
兵隊が大勢いて、この小さな街全体で1万人じゃすまないらしい
僕等は甘かった
このまま何事もなく終わるかもと思っていた
全て準備されていたんだ
僕等の知らないところで、凄まじく周到に!!
『…僕、様子見てくる』
「音羽！」
渚の声なんて聞こえない
なんで、なんで、みんな僕から大切なものを奪うんだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 199人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サッカーバカ(プロフ) - キョウヤさん» 炎はお父さんから受け継いだ個性です。心を読む方には、まだまだ謎を秘めています！表し方が難しく、すみません！！！！！！！個性については、またシリーズを重ねる毎に紐解いていくつもりです！ (2019年4月16日 22時) (
レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
キョウヤ - ん？夢主の個性って結局どんな個性？火出すヤツ？それとも心読むヤツ？一回整理してもらえると有り難いです (2019年4月10日 19時) (レス) id: 04d7a5d2e9 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - アミさん» ありがとうございます！ (2019年3月19日 21時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
アミ(プロフ) - やっとスッキリしました！ありがとうございました！更新頑張ってください!応援してます！ (2019年3月18日 22時) (レス) id: 0068c3a571 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - アミさん» それに関して、私も説明を入れようと思っていました！渚と夢主さんは、父方がまたも双子なのです。オリジナル設定ですが、それで父が双子同士でその娘息子も瓜二つになったと、そう言う感じです。混乱させてしまい、申し訳ありません。本編でも紹介します！ (2019年3月18日 21時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年3月16日 23時
