殺し屋のバレー II 【男主】

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と、まあ…結局試合には負けてしまったわけだけど









「いや〜、よくわかんないけど青春だったな〜
「トスを呼んでくれ、エース！」とかね〜っ
青春いいね〜っ」

「「影山がいれば日向は最強だ」とか、言ってみてえ
高校生かっけえ！」

「「…………」」









俺と西谷さんは自分の発言を思い出して顔を赤くする









「俺らオッサン組の置いてけぼり感ときたら！」

「すっ、スミマセン…」

「なんつーか、まだ色々バラバラな感じだけど
ちゃんとまとまったらいいとこまでいけんじゃねーか、お前ら」









そう言われて、全員が大きな声でお礼を言った









「…とにかくっ、レシーブだ！
それができなきゃ始まんねえ。明日からみっちりやるからな!!」

「あざしたー！」

「「したーっ」」

「おう、ストレッチサボんなよ」









ぐぐぐっ…と足を伸ばしストレッチをしていると、「アサヒさんっ」と日向が旭さんに声をかけていた









「うん？」

「…俺はエースじゃないけど、エースの前に道を作ることはできます
最強の囮になります…！
あっ、かっ影山のトスがないとできないけど…だから…だからえーと」









何を言えばわからなくなったらしく、プチパニックに陥った日向を見て、ほんの少し気が抜けた









「エースってさ、大抵ウイングスパイカーのレフトポジションの選手がそう呼ばれるけど
俺とか田中とか」

「はい」

「3枚ブロックを打ち抜けるとか大事なとこでトスが集まるとか、ソレは確かにエースの役目だけど…
あんな風にセッターに言わせられるっていうのも、とんでもなくすごいことだと思うよ」









旭さんの言ってることがわからない日向に、俺は少し国語力を鍛えたほうがいいと思うという言葉を心の中で投げかけた









「どんな呼び名でもポジションでも、敵チームに1番恐れられる選手が、1番かっこいいと思わないか？
「あのミドルブロッカーやべーぞ、気いつけろ！」とか言われてさ！」

「(ｺｸｺｸ！」

「負けないからな」

「オス!!」









エースにライバル視してもらえて嬉しいんだ…
俺的には特に何もなく平凡にバレーができたらいいんだけどな…









『……』









あんなことにならなければ

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