ヤマネコが愛したライオン2 (ページ50)

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『ルールー、こんにちは』

「こんにちは、お嬢様。これからよろしくお願いします」

『こちらこそ、よろしくお願いします』

放課後、裏に車を回してくれたルールーに言いながら車に乗り込むと「おや、以前一緒におられた彼は？」とルールーが聞いてきた

『喧嘩しちゃった。私が悪いんだけどね』

「さようでしたか…お嬢様、こんばんは私めがご用意いたしました屋敷で構いませんでしょうか？」

『屋敷？』

ルールーは車を走らせると、1時間ほどでついた場所は…

『…ルールー、これなに？』

「私めの邸宅にございます」

(どんな経歴!?)

ディノの屋敷よりも立派な屋敷が目の前に広がり、門が自動で開いて車で中に入っていく
待って玄関まで車で行くような距離なの？

「お嬢様、どうぞ」

『あ、ありがとう…』

ドアを開けてもらっておりると、やはり立派な玄関
ディノよりもお金あるんだ…ルールーって

「お帰りなさいませ、旦那様」

(旦那様!?)

「ただいま帰りました…瑠璃子さんはいますか？」

「はい、お部屋に」

「お嬢様、まずはお部屋にご案内させていただきます」

『あ、はい…』

もう驚かないぞ、絶対驚かない
ルールーに案内された部屋に入ると、可愛らしかった

『あ、ジェイド置いてきちゃった』

「お嬢様、こちらにございますよ」

『ルールー』

ルールーから受け取ったジェイドを抱き抱えると、「お嬢様のお友達、このルールーお連れして参りました」とにっこりと微笑む

『ありがとう、ルールー』

「いえいえ、お嬢様今日はお疲れかと思います。どうぞ、ゆっくりお休みください」

『うん、ありがとう』

部屋を出て行ったルールーを見送り、ベッドの上に座ってジェイドを抱きかかえているとスマホがバイブした
相手はルカで、『もしもし？』と電話に出ると《もしもし》とルカではない声が聞こえてきた

『…アッシュ？』

《あぁ…悪い、お前と連絡先交換してなかったから…その、昼間はすまなかった》

『私の方こそ、ごめんなさい…八つ当たりしてしまった』

《いや…昼間の奴誰なんだ？》

『…追っかけって言ったらいいのかな…ロシアからずっと』

《そっか、今どこにいるんだ？大学、いくら探してもどこにも》

『…うーん、見たことないくらい豪華なお屋敷』

《…は？》

『ルールーの屋敷だから大丈夫だけど』