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『私が現れるのを待ってアッシュに付き纏ってた、か…随分と楽しんでたようだねぇ…レオン・クラウン』
「あんたが、私の男を殺すからよッ！」
『どんな奴なのか教えてくれないと思い出しようがないな…』
空き教室にシェリルとユーリに取り押さえられた女…レオン・クラウンを名乗る者は憎しみの表情を浮かべている
『…まあ、いい…お前は私の宝物に汚い手で触れた…意味はわかるな？』
「ちょっと、待ってよ…！ねぇ、なにするつもりなの？」
『安心しなよ…殺しはしない…だけど、死ぬよりも辛いことをしてもらうだけ』
冷たく見下ろせば、女はガタガタと震えていた
「いいのか？めちゃくちゃ怯えて逃げてったぜ？」
『放っておけばいいよ。あんな奴…それより、1番気になるのは…ブランカのやつだよ』
「あぁ…近いうちにまた来るとかなんとか…」
『あの野郎…この間来たばっかじゃないか…』
「妹が心配なんだろ」
大学内を歩きながらルカに愚痴を続けていると、目の前からアッシュたちが歩いてきた
アッシュはこちらに気づくと「よぉ」と片手をあげてこちらに歩み寄ってきた
「よー」
『こんにちは』
当たり障りのない挨拶をすると、アッシュの後ろから「あら？」とひょっこりと現れたのは食堂でアッシュを我が物顔で言っていた女の子だった
「アッシュ、知り合い？」
「…友達」
(ははーん？アッシュ、苦手なんだな？)
『こんにちは』
「こんにちは、エナスタシア」
にっこりと微笑むと彼女も貼り付けた笑みを浮かべている
豊満な胸をアッシュの腕に押し当てている上に、露出の高い服を着て誘惑しているのだろう
『ルカ、私そろそろ…』
「えっ、レッスンだったか？」
『えぇ』
「OK、アフターケアは任せとけ」
「アフターケア？」
ビッとグッドサインを出したルカにくすくす笑いながらその場を後にする
レッスン室ではなく、カフェへ向かい日当たりのいい席に向かうと「やあ」と文庫本を閉じた月龍がいた
『遅れた』
「構わないよ。僕もついさっき来たところさ。それで？何かあったのかな？」
『特に何もないさ…。あんたは？』
「僕も特にないよ…さて、今日は何のお話をしようか」
紅茶を飲んだ月龍は楽しそうに笑い、私もつられて頬を緩ませた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年6月28日 17時
