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「あれ、もう食ってる」
『ごめんなさい、お腹減ってて』
「気にすんな気にすんな」
「お前、メシは食わねぇくせにオムライスは食うんだな」
『あ、うん…。兄さんがよく作ってくれて…』
「オムライスを？ロシアじゃスープとかが主流じゃないか？」
『あー…うん、まあ』
苦し紛れの言い訳が思いつかずにチラリとルカを見ると、「エスタナが初めて家族と食ったのがオムライスなんだってさ」とすぐにフォローしてくれた
「へえ、家族と食ったのがオムライスか」
「そりゃオムライス好きになるわな」
英二とショーターが納得しながら昼ごはんに手をつけ始めた
私とルカは目を見合わせ『ありがとう』「どういたしまして」というアイコンタクトを取り合った
「あーーーー！ルカだー！」
「うげっ…リアラ」
「いきなり、メールを寄越してきたと思ったらなんなのさ〜。あと10分で調べ終わる……え"」
『…………』
「ボ、ボ…」
「ここでなんつーこと言うんだてめェ!!」
ルカがリアラの口を塞ぎ、「むぐぐぐ」と騒ぐリアラに「いいか？こいつは違うやつだ、いいな？」とリアラに言い聞かせるように言うもんだから、リアラはこくこくっと何度も頷いた
「初めまして、リアラです…えっと」
『エナスタシアよ。エスタナと呼んで、“リアラ”』
「うおっ……」
「「？」」
一瞬の会話とリアラの名前を呼ぶ声を変えてやれば、「よ、よろしく…エスタナ」と理解してくれたのか、「ボス、久しぶり〜」という表情とは違って目はイキイキとしていた
「じゃ、あとでね。エスタナ、またね！」
『えぇ』
「…ん？なんでまたね？」
『さあ？』
さて、放課後はルカと一緒にリアラに会いに行こうかな
昼を食べ終えたあと、講義と実技をこなしたあと、アッシュが「少し遅くなるから待っててくれ」と言われて、素直に頷き『ルカといる』と伝えておいた
「よし、きたな。空き教室借りてさ、先生には勉強会って言ってあるんだ」
『みんな元気かな』
「元気すぎるんだよ、あいつら
全員覚えてるぜ、今にも飛び上がって驚くんじゃねぇか？ボスがロシアの天使になったなんて」
『あながち間違いじゃないね』
「ここだぜ」という教室の前に立ち、ルカは静かにドアを開けた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年6月28日 17時
