ヤマネコの相棒はライオン9 (ページ5)

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アッシュside

「俺は嫌だ。お前を失うくらいならまた人殺しに戻ってやる覚悟だ
お前は俺たちのためを思ってこの7年間会わないでいてくれたのはわかる
俺だってきっとそうする。けど、それはお前の願いだ
俺たちの願いじゃない。俺たちは、当たり前のように朝を起きて「おはよう」と言って、ご飯を食べて「おいしい」と言って、眠くなったら「おやすみ」というその当たり前の生活を俺たち3人で手にしたいんだ

何も全て変われなんて言わない
ストリートキッズのボスであることを望むならそのままボスでいい
だけど、この7年で俺も変わることができた
間違いなくそれは英二のおかげだ。お前を失ってから英二はずっと俺のそばにいてくれた
だから、俺はお前がいなくなっても心が壊れることなくなんとかやってこれた

レオン、俺はお前を見つけたらもう離さないと決めたんだ
たとえお前が死んだとしても、生まれ変わっても俺はお前を離さない、お前だけを愛すると決めたんだ

どこにも行かないでくれ、ずっとそばにいてくれ
俺が死ぬまで、いいや…死んでも俺のそばから離れないでくれ」

この7年間、俺は本当に辛かった
兄さんを失ったことよりも、レオンを失ったことの悲しみが大きかった

守りたいと、一緒にいたいと思った相手が、通り魔…ラオに殺された
あのあと、ラオを問い詰めると「レオンは俺を逃した」と涙ながらに言った

お前のせいじゃないと、レオンが言い逃したと
許されないことをしたことをラオはずっと悔いていた

もうこいつも十分苦しんだんだ

俺はラオを許し、シンと仲良くすることを条件として出した
アイツはもちろん頷いて了承した

「俺の幸せはレオンと一緒にいることだ
何を思って俺たちの前から消えたのかはどうだっていい
俺たちのために身を引く？バカも休み休み言えよ、オネエチャン

たとえ生まれ変わったとしても、俺はお前を見つけて二度と離さない
絶対離さない、絶対だ」

力強く踏み締めてレオンの前に立てば、レオンは俺を見上げる
この7年で開いた身長差は、7年前とは違った

キスをするにも、ほんの少し屈まないといけない

「俺に愛される覚悟はあるんだろうな、レオン」

『……そんなの、7年前からとっくに身に染みてる』

「…どこにも行かないでくれ、そばにいてくれ…ずっと」

『……ずっと、そばにいるよ
アッシュが許してくれるのなら』

「許すに決まってる」