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ゆっくりと体中の血が流れ出していく
血圧が下がり、体温が失われ、死が訪れるまでの長い長い時間
ルカに聞かされた時、本当に絶句したよ
「あんた、苦しんだはずだ
傷は急所を外れていたから…それなのに」
あんたは微笑んでた
月龍に見せてもらったあの死体は、本当に眠っているように見えた
アッシュが受け入れることができなかったのは当たり前だ
本当に眠っているような顔をしてたんだからな
「…こいつのせいか？」
英二からレオンに向けられた手紙
内容を読んだらもう恋文だった
血と涙のあとの、残る英二の手紙
「これだったのか。あんたにスキを作ったのは
でなきゃ通り魔に…あんたがやられるわけがない」
もういいだろう、レオン
あの2人を解放してやってくれ
でないとアイツら、幸せになれない
アイツらが幸せになってくれないと俺は、俺は必ずあいつらを取り戻す
レオンside
『へっくし』
「おい、風邪か？」
『ぬかせ』
ズビッと鼻を鳴らしてニューヨークの街並みを歩いていくと前方から女の子…アジア系の
『…アキラ？』
「！リオーネさん!!」
「知り合い？」
『英二とアッシュの』
「うっそまじで!? 会ったのか!?」
『呼び出されたあの日に』
「マジか…やるな、あの若様」
こちらに駆け寄ってきたアキラは、「こんにちは」と挨拶をしてくれた
英語も上手くなっているから、日本語で『こんにちは』と言うと嬉しそうに笑った
「ねえ、リオーネさんはアメリカ人なのよね？」
『うんまあ』
「レオンって知ってる？」
「！」
『…レオン…？』
「うん。奥村さんとアッシュの大切な人だって、シンが」
「シ…!? ン"!!!?」
「え？」
『ああ、気にしなくていいよ』
ルカの足を思い切り踏みつけ変な声を出さないようにさせると、アキラは「知ってる？」と聞いてきた
私はほんの少し見つめたあと『知ってるよ』と答えた
「どんな人だったの？」
『………どんな人、か…ただの人殺しだよ…あの2人と一緒にいてはいけない存在だった』
「…そうなの？でも2人とも…」
「おーーい、ボス〜！ルカ〜!! アジトに戻ろうぜ〜!!」
「マキアラナ…」
『わかった。アキラごめんね、レオンのことが知りたいならシンに聞いてみた方が早いよ』
「う、うん…」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年6月22日 16時
