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「おい、レオン…」
『あんたに、なにがわかるって言うのさ………ッ
馬鹿野郎！お節介ハゲっ!!』
「あ、おい！レオン!! 待てよーー!!!」
図書室を飛び出して、人気のない場所でわんわん泣いた
みっともなくて誰にも見られたくなかった
ごめん、ユージン、約束忘れた上に破った
最低だ…ごめん、ごめんなさい…
それから、図書室での出来事はあっという間に知れ渡った
いきなり、「ボス格」扱いされて、ここでもまたボス扱いされて…溜まったもんじゃなくて居心地が悪かった
「ニューハンプシャーでもボス、少年院でもボス扱い、お前ホントボスだな」
『フン』
木陰で休んでいると、ショーターとアッシュが来て腰をつけた
あの日から私はショーターとほんの少しずつ話をするようになった
ルカはルカで、「邪魔しねぇように、アイツらもっかい締めてくるわ」と言って私たちが集まるときは必ず席を外していた
「なんだ、じゃお前らもオーサーに引っかけられたのか？」
「ああ」
『騒ぎの真っ最中って時に、バッチリオマワリがやってきた
しまったはめられたって思った時にはもうアウト、逃げれなかった』
「なんだあのヤロー、せこいやつだな。同じ手使いやがって」
「ショーターもか」
「あぁ。でもまぁ、奴の直感は正しかったわけだな
災の芽は若いうちにつめ、か」
「え？」
「いやこっちのこと」
なにが言いたいのか分からず、話題を変えるように『今月いっぱいで出るんだって？』と聞けば、「おかげさんで」とショーターが言う
「そりゃありがたいや。イビキに悩まされずに済む」
「あーー。なんか風がもう秋だなー」
『……こんな顔、してるでしょ
あの手のことはもうしょっちゅうだった
あいつら、私が逆らうと決まって唖然とするんだよ…それから無茶苦茶怒り出す
私なんかが自分に逆らうのはさも心外だと言わんばかりに…
だから私はあいつらの鼻面引き摺り回していいようにコケにしてやれたらって、ずっと思ってた』
胸の内をひっそりと話すと、ショーターもアッシュも静かに見つめている
『私は親父に売られて、足を開いて男を誘って金をもらってたんだ…最低でしょ？すんごいアバズレ、巻き上げた金は全部親父に持ってかれたけど』
「…………」
『嫌いになった？こんな女を好きになったことや私のこと』
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年6月22日 16時
