ヤマネコの相棒はライオン8 (ページ30)

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ルカside

「ったく………俺に観察してろって…自分は売春するつもりだろ…」

我がボス、レオンからの指示を素直に聞いて廊下を歩いていく
あいつは、ディッキーに近づいて売春をしようとしている

っていっても、本番はしないだろう
近づいてただ誘惑する、ただそれだけでもこの少年院にいる男たちはイチコロだろう

「なァ、ホントか？」

『ふふふ…。フラワーなんて大嫌いよ
アンタの方がずっといい』

「嬉しいこと言ってくれるじゃねーかよ」

(早速かよ…手が早いこって…)

我がボス、自分の魅力を存分に引き出してディッキーを落としやがった
はい、悪魔、魔性、さすがは我らがボス

心の中で盛大な拍手をして、俺は頼まれたことを確実にするために重い足を動かした

アッシュside

「なぁ、レオン」

『ごめん、またあとでね』

「なあ、レオン」

『ちょっとトイレ』

「なあ」

『図書室行ってくる』

「…………(ﾁｰｰｰﾝ」

「だ、大丈夫か？」

ここ最近、レオンが相手にしてくれない
しかも、キスしたいとせがんでもしてくれない、ただ触れたいと言う意思を向けても俺の頬を優しく撫でて可愛らしい笑顔を向けて『だーめ』と言ってどこかにいく

…頼む、どこにもいくなよ

「アッシュ、図書室いくけど行くか？」

「…暇つぶしに」

司書の仕事があるんだぜ〜。とか言っているショーターをガン無視して、図書室で本を読み漁っているとキイと静かにドアが開けられた

中に入ってきたのは、レオンだった
俺たちを見ると『またアンタか』とうんざりしたような顔でショーターを見ていた

「あー俺、司書もやってんのよ
ただし俺が司書になってからここへ来たのはお前とアッシュが初めてだな
ポルノをなくしてからみんなよりつかなくなっちゃってさ」

『ふーん』

興味なさげに本棚の方に歩いていき、手に取った本をパラパラとめくっては戻してを繰り返している
俺はなんとなく今は話しかけちゃダメだなって思って離れた本棚の近くにいると「レオンは？」とショーターに聞かれて「知らない」と答えた

ショーターが探しに行くのに俺もついていくと、窓辺の近くに置かれている脚立に腰をつけて本を読んでいるレオンがいた