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47-4 ページ28

「そこまでわかってるんなら、今更言うこともないけど…気をつけた方がいいぜ
ディッキーとフラワーは間違いなくお前を狙ってる
あいつらに狙われても誰も助けてくれねぇよ…俺でもだ
ここじゃ弱い者にチャンスはない
自分の身は自分で守るしかない…人気のないところへは行かない方がいい…
まあ、お前はそんなの無視して無茶するんだろうけどな
あの金髪グリーンアイを守るために」

『…………ねえ、ルカ』

「ん?」

『もし、襲われたらどうする?』

「下手に抵抗しない方がいい、なるべく声をあげず、悲鳴をあげたりしたら面白がってエスカレートするぜ」

『ふーん、得意だよそれ』

「…!」









パタンと閉じた本を小脇に抱えて『ご忠告ありがとう、肝に銘じておく』とだけ言い残して歩いていくと、突然横から手が伸びてきた









『!? ………アッシュ』

「一人で行動しないでよ、オネエチャン」

『…別に、いいでしょ…』

「好きな女が他の野郎の女認定されてるんだぜ?
できるだけ離れるなよ…いじめたくなる」

『最低』

「そこが好きなくせに」









優しいキス、優しい手、優しい温もり
まるで壊物に触れるようなアッシュの触り方に涙が出そうになる


今までの人間は私がどうなろうと構わなかった
壊れてもなんでも、自分の欲を満たすためだけの道具として扱われた









「…レオン?」

『アッシュ…っ、アッシュ』

「お、おい…レオン」

『ここを出たら、抱いて…お願い』

「……わかった」









一つ年下の15歳の男の子に、恋をしてはいけないことぐらいわかってる
だけど、それ以上に彼が好きなんだ









ひとしきりキスを終えた後、ショーターに呼ばれたアッシュを見送ると、「よぉ、お嬢ちゃん」という男数人が現れた



男たちは私を拘束して娯楽室まで連れてくると、食堂で言い合いをした奴らの前に差し出してきた




どうやら今からどちらかが勝ったら勝った方の女になるという賭けをしているらしい
馬鹿馬鹿しい、私を巻き込むなと怒鳴りつけてやりたいものだ









ほどなくして殴り合いも終盤にかかった時、やはりまた現れたのはショーターだった
遅れてルカとアッシュも入ってきた









「レオン!」

『…平気だよ、これよりもっとひどいことされたことあるし』









親父の暴力に比べればこんなの、痛くも痒くもない

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年6月22日 16時

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