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46-8 ページ18

確かによくできているのは、外側だけじゃない
天才を見出し、育てる恍惚…ディノじゃなくても魅了されるほどだろう


腹が立つほどに頭も良く見目もよい









『腹が立つ…』

「なにが?」









チリビーンズのホットドッグを手渡されて口にしながら吐き出してやると、彼は覗き込んで聞いてくる
息抜きというのは、彼がつるんでいるストリートキッズたちとの交流だった


余所者の私を最初は警戒していたものの、彼の友人であると言った途端、気前よく相手をしてくれる
いつ私がお前の友人になった









彼がストリートキッズたちと話しているのは、本当に目立つ
何よりもその綺麗な見た目が際立っているせいもあるけれど、ほかのキッズたちを圧倒する何かがこの小生意気な14歳にはすでに備わっている





目立つということは、標的にされるという意味もある









食べ終えたチリビーンズのゴミを捨てると、「よぉ、お嬢ちゃん」と見知らぬ男たちに声をかけられる
振り返れば、最近ニューハンプシャーでも有名になっている男たちだった









暴力が支配するこの世界では、美しさなんて呪いでしかないことは昔から知っている









「いい顔してるじゃねぇか」

「相手してくれよ」

「なぁに、1時間ぐらいだからよ」









ニタニタと笑う男たちに、『ニューハンプシャーでもそんなことしてるのか?』と鎌をかけてみれば、わかりやすい反応に鼻で笑う









『このツラ、見覚えないの?薄情だな』

「なっ……!?」

「お前まさか………“あの”!?」









怯んだ隙に男の鳩尾に肘を入れて、そのまま回し蹴りで男たちを圧倒していく
ここにルカがいないのは不幸中の幸いなのか、それとも残念なのかよくわからないものの、男たちをどんどん屈服させていく








倒し忘れた男が懐から何かを取り出そうとするのに目が向き、その動きからして銃を出そうとしているのがわかった



腰にさしていたリボルバーを抜き、男よりも早く銃弾を撃ち込めば、額から血を流して倒れていく









『これに懲りたら、ニューハンプシャーで悪いことするな』









セーフティを外し、銃口を向けて冷たく言い放つと
男たちはすっかり怯えて逃げていく
そんな男たちを見て、彼は「おっかねぇな」と笑いながら言うもんだから私はスマホを取り出して男たちのことをルカに報告し、殺すよう命じた

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年6月22日 16時

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