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「ったく、ガキに突かれて拗ねてるなんて、ニューハンプシャーの奴らが聞いたらひっくり返るぜ」
『ふん…』
酒を飲みながらそっぽを向いた
そのまま酒を飲んで一晩アジトで過ごした後、ディノの屋敷に戻るために朝早くからバイクを飛ばして屋敷に戻る
駐車場にバイクを停めてヘルメットを引っ掛けて屋敷の中に入ると「やあ、おはよう」と昨日の男が立っていた
「私はブランカと言うんだ、よろしくね。レオン・クラウン」
『…………』
「少しキミのことが知りたいんだ。得意科目とかあるかい？」
『…………別にない』
目を逸らしながらブランカの横を通り過ぎていくと、「よぉ」と前方から彼が歩いてきた
ラフな格好で歩いてくる彼は、「忘れ物」と私の上着を手渡してきた
黙ってそれを受け取ると、「昨日はどこ行ってたの？」と聞いてきて『アンタに関係ない』と吐き捨てた
ﾊﾟｼｯ
『！』
「質問に答えてよ。答えてくれたら放すから」
『…放して………』
「答えてくれたら」
『放して……』
「答えてよ」
『放してってば!!!』
グッと力が強くなっていく彼の手を振り払おうとすると、彼の手を掴んで私の手首を離させたのは、ブランカだった
「あまり女性を困らせてはいけないよ」
「………チッ」
「大丈夫かい？」
『……っ！(ﾋｭｯ』
覗き込むように見てきたブランカに私は震えながら押し飛ばして『近寄るな…ッ』とだけ言って、その場を逃げるように駆け出した
「あ、レオン!!」
「…気を悪くさせたようだな」
与えられている部屋に滑り込むようにして入り、鍵をかけてドアにズルズルと崩れ落ちる
カタカタと震える体を腕で抱き込み、なにもないと大丈夫だと心の中で落ち着かせるように何度も言い聞かせる
ブランカside
彼女は身体に触れられることを嫌がることと、覗き込まれる…いや、覆い被されること、緊張、恐怖そして殺人を背負う
彼は、身体に触れられることを極端に嫌がり、緊張と恐怖、そして殺人を背負っている
彼に至っては呼吸困難を引き起こすほど
2人になにがあったんだ？
ケープコッドとワシントン、どちらも大きな事件が取り上げられていて結論に至るまでは早かった
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年6月22日 16時
