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「つまりこいつは…その蟲に操られてたってことか?」

『あぁ…。あれは本来妖にしか寄生できない蟲だが、この人がたまたま異能者だったからあの蛇を介して取り憑いたってわけだ』

「いやぁね、あたし取り憑かれるとこだったわ。美しいって罪〜」

(誰も聞いてねえし、お前に憑く妖はいねぇよ)




声に出して言わなかったが、まあ…そういうことにしておこう
三能先生が気がついて起き上がり俺たちを見て困惑しているところに、『実はな、先生』と状況を説明すると





「僕は…なんてことを…生徒に危害を加えるなんて…教師としてあるまじき行為…」

『いや、正確には三能先生のせいじゃないしそれにもう退治したから』





しくしくと泣いている三能先生に『で、俺たちのことは内密にしてほしいんだけど…』と頭を下げると三能先生も教師を続けたいから自分が異能者であることを伏せてほしいとのことだ


利害が一致していて助かったよ




(なんだ…案外いいやつっぽいし、まぁアレも俺の誤解だったみたいだし…これにて一件落着…)




ギュ




「でも、ありがとう。キミが僕を悪の道から救ってくれたんだね」

『(ゾワゾワ』

「!!?」





まるで薔薇を背景に背負っているかのように微笑んだ三能先生は、俺の手を取りにこやかにしている
鳥肌が全身に駆け巡り、俺はゾッとして青ざめた




「どうかこれからも…僕が道を誤らぬよう見守ってほしい」

『い、いや…あの…』

「オイ、コラ…」

「あ、あの先生…?」

「今日からキミは僕の神様だ!!」

「何言ってんだ、このえろ教師!」







なんとか三能先生を帰し、俺はズーンと重い空気を背負っていた
男に好かれることなんてなかった俺が、20歳にしてこんな重い空気を背負っているとは、誰もが驚くだろう

俺も驚いた







『俺しばらくメシ食えなくなる』

「守真くん、モテなかったの?」

『…興味なかったしな…テスト以外に教室入ったことあんまりなかった』

「よく卒業できたな、兄ちゃん」

『…古参の先生に聞いてみろ。俺のテストの成績』

「「?」」

『お前らが見たらそりゃ驚くだろうな』

「留年!?」

『してねぇよ』




ペシンと2人の頭を叩けば、「いたっ!」と2人揃って声を合わせる





「で、どれぐらいだったんだよ?」

『中高6年間、オール1位』

「「えっ」」

『留学できるぐらいの実力の人間が、バカなわけないだろ?』

「んなーっ!」

「そういえば…国立大学並みのテストをオール100点の人がいたって…まさか」

5話 鬼使い→←4-5



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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年6月18日 11時

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