ヤマネコの相棒はライオン5 (ページ6)

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『放して！』

「アッシュの邪魔をするつもりかよ！アンタが今出たら、アッシュは確実に負けるぞ！」

『アッシュ！』

見たことないぐらいに血が流れていて、これ以上してほしくないことが本音で、でも邪魔しちゃいけないってわかってるのに…

シンに止められてアッシュの元に行けずにいると、オーサーがトドメを刺すようにアッシュに向かって走っていく

アッシュも迎え撃つように走る

「やめろーーーーーーーっ!!」

英二の声とは裏腹に、アッシュはオーサーに手をかけた

致命傷を受けてバランスを崩したオーサーへ、アッシュは首筋にナイフを突き刺した

オーサーはゆっくりと、首と腹を押さえ、後ろに足を運んでやがて、バランスを崩して落ちていく

落ちてきたオーサーは死んでいて、橋の上にはオーサーに勝利したアッシュが立っていた

わっと盛り上がるストリートギャングたちの歓声の中、英二は放心している

「レオン…」

脱力したようにアッシュを見上げていると、アッシュは英二を見つけると「日本へ帰れ！」と叫んだ

「俺は……お前に見ていられたくないんだ！」

そんなアッシュの叫びに英二は愕然としていた

『アッシュ…』

悲痛な叫びに私が歩き出すために足を一歩踏み出すと、頭上から土埃が舞い上がるのが見えた
警察のヘリだ

『しまっ…！』

後ろを振り返れば、パトカーが停まっておりこちらに銃口を向けている

「全員動くな！抵抗すると撃つぞ！」

「くそっ！」

『ショーター、英二を連れて奥へ逃げろ！』

ショーターに指示を出すも、英二はどこにもいなかった
辺りを見回してもどこにもおらず、探しているものの英二はいない

『英二!? 英二！』

「おい、英二!!」

何度も叫んでいると、ドサッという何かが倒れた音が聞こえてきた
それと同時に、ピチャッと自分の頬に生温かい何かがついた

それを指で拭えば、赤いモノ…血だ

『アッシュ…？』

上を見上げれば、警官によって担ぎ上げられているアッシュが見えた
全身の血の気が引いていく気がした