20-16 ページ17
「たとえアッシュとレオンのためでも、キミは自分の手を汚すことができないってわけだ」
「違うっ！
無抵抗の人間を撃つなんて…」
「何が違う？アッシュとレオンならキミのためにためらわず自らの手を血で汚す
キミを傷つけないために自分を傷つける！
フェアじゃないね、全くフェアじゃない！」
僕を睨みつける月龍は、「なぜ…お前なんだ」と吐き捨てた
僕はそんな月龍を見つめた後、目を硬く閉じた
「お前なんかにわからない…わかるもんか…っ！」
それだけ言って、僕はその場を走った
あんなやつにわかってたまるか、わかられてたまるもんか！
ルカside
「〜♪」
グラサンをかけ、帽子をかぶって鼻歌を歌いながら街中を歩いていく
人通りが少ないから、路地裏に連れ込まれちゃ一巻の終わりのこのダウンタウンを徘徊するのはやはりストリートギャングたち
俺のことを知ってるやつは結構いるだろうけど、ニューハンプシャーだから知らない奴も結構いる
そして、今目の前で男二人組が誰かを連れ去ろうとしていた
「おーーーい、そこのお二人さん方。真っ昼間から誘拐か？」
ベーグルとリンゴの入った紙袋を携えながら歩み寄ると、「誰だてめェ」という声と同時に、男たちの後ろからワイヤーが飛んできて男のこめかみを突き刺した
「あれは…チャイニーズの…それに、あの武器…
ワイヤーの先端に鋭い刃が付いている武器、昔見せてもらったことがあるが、飛竜牙のはずだ
そして、そいつは短髪の黒髪の少年って言った方が正しいな
「そいつの言う通り、誘拐は高くつくぜ」
「なんだと、このガキ…」
「待て！やべーよ、チャイニーズのボス、シンだぜ」
あっけなく尻尾を巻いて逃げていく2人を見送った後、俺は連れて行かれそうになった奴の元に駆け寄り「おい、大丈夫か？」と声をかけると、見覚えのある顔だった
「なっ…！英二!?」
「え？」
俺が声をかけると同時に、地面に倒れてしまった
買ったものを放り出す勢いで英二を抱き上げるも、完全に気を失っていた
「おい！英二を運ぶの手伝ってくれ！」
「あ、あぁ…」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 35人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年6月14日 11時
