ヤマネコの相棒はライオン4 (ページ49)

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そして、問題のハロウィンの日
アッシュは朝から出かけていて、ショーターと英二は嬉しそうに準備をする

もちろん、私も巻き込まれた

「やっぱ、レオンは猫だよな」

「なんたって、“ライオン”だからな」

『ただのネコ科でしょ、それ』

猫耳のカチューシャと尻尾をつけられ、いかにも猫ですという格好でアッシュの帰りを待っていると、開閉するドアの音が聞こえてきた

ｶﾞﾁｬｯ

「「ハァーーーーーーイ!!」」

「おかえり、アッシュ！」

ハイテンションの英二とボーンズの声と、ショーターの声、アッシュはギョッとしている

「なんだこのカボチャの山は！」

「だって今夜はハロウィンだぜ？」

壁に張り付くように逃げたそうなアッシュと、いい気分だとケラケラ笑っている英二

「これはお隣のミセス・コールドマンと、下の階のミセス・オーエンからの差し入れだ。うまそーだろ？」

「お前、近所の主婦と付き合いまであんのか？」

「1階のスーパーでしょっちゅう顔を合わせてりゃ、顔見知りになるさ」

巨大なカボチャランタンを頭に被った英二とボーンズに、アッシュは「それ以上近づけたら泣くぞ！」とかぶせ気味で叫んだ

「「トリック・オア……トリートー！」」

声にならない叫び声を上げたアッシュに、『大丈夫？』と横から声をかければ脱力したようにこちらにもたれてくる

「お前はカボチャじゃないんだな」

『ライオンだから猫だってさ』

「…今夜はベッドの中でニャンニャン啼いてくれ」

「ホント、欲に素直な奴だこと」

アッシュにショーターが呆れたように言う中、ほんの少しだけ拗ねたアッシュは、「なんだよ」とショーターにくってかかった

いつものように仲の良い親友同士のじゃれあいに、私と英二は「あはは」と笑い合った

「レオン、ルカ連れてくればよかったんじゃないのか？」

『ルカはシオンとチェルシーと一緒にハロウィンをしてるよ』

「え、よかったの？こっちにいて」

『大丈夫』

「シオン、絶対ぐずっただろ」

『そんなことないよ。チェルシーもいるし』