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「…オーサーが近くにいるのを見たって、オルガが言ってたよ」
『…………次のアジトか…』
「大移動になるから、そろそろ動き出さないと間に合わない」
『…わかった、移動は慎重に』
「あれ」
『？』
ルカが目を瞬かせ、「あれ、アッシュと英二じゃん」と指をさした
その先には、アッシュと英二が仲良さげに話している
「なんだよ、デートか？」
『仲直りだよ』
「ん？」
『喧嘩したんだってさ』
「なにぃ!? あのアッシュ・リンクスとケンカぁ!!?
英二、命知らずもいいとこだぜ…俺なんか、バーで会ったとき殺されねえかヒヤヒヤしたぞ…」
『見境なしに殺すわけないでしょ…』
「いーや、わかんなぇぜ？ああいうのは、こう、グサッと背後からくるもんだろ」
『ないよ』
刺すジェスチャーをしたルカに即答してフードを被ると「えー、あるって」と言いながら後を追いかけてくる
「あぁ、そうそう」
『？』
「お前用のカシミアの服用意したぜ」
『…なんで』
「そりゃ、あのジャーナリストに会うのにそうした方がいいだろ？」
『別に会うとは決まって』
「んにゃ、お前ならこれ見たら会うに決まってるね」
『？』
ルカが数枚の写真を手渡してきた
それを見ると、目を見張るものがあった
『…なるほどね…。OK、会いにいく』
「そうこなくっちゃな！早速いくのか？
もう用意はしていつでも受け取れるぜ！」
『仕事が早いよ、相棒』
「俺、アッシュに殺されないよな!?」
『どうだか』
「えっ!? そこは否定するとこじゃね!? レオン!?」
『うるっさい』
ルカと共にカシミアの服を受け取り、アジトで着替えた後そのままマックスのいるアパートへ向かった
私を見るなり驚いたマックスに、『話がある』と言って中に入れてもらった
「どうしたんだよ、レオン…それに、お前…アッシュと同じでおかしな格好だな」
『これを見せたくてこの格好をしたのさ』
「これは…」
ルカから受け取った写真をマックスに手渡し、窓辺に座っているとマックスは仰天した
「ウィリアム・キッパードじゃないか！
こんな大物議員がゴルツィネのオフィスに…？」
『こいつを見ればさらに驚くよ、マックス…』
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年6月8日 16時
