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ブラックサバスの巣までバイクを走らせ、ゆっくりとバイクから降りるとケインの仲間に囲まれた
「なんの用だ」
『ケイン・ブラッドに会いたい』
「…誰だ、お前ら…って、アッシュ・リンクスとレオン・クラウン!?」
私たちの顔を見た黒人たちは、すんなりとケインに会わせてくれた
「なるほど、噂通りだ
掃き溜めに孔雀が舞い降りたようだぜ
…で、話ってのは？」
「今度こそオーサーと決着をつける」
『ケイン、あんたには見て見ぬ振りをしてもらいたい』
「…ずいぶん虫がいいように聞こえるな」
『さらに言えば、ダウンタウンには手を出さないでもらいたい』
私の言ったことに殺気立ってくる男たちにケインが片手で制した
「それを言いに2人で…大した度胸だ
もし俺がオーサーと手を組んでいたとしたら、いくらお前たちでも生きては帰れん
それも承知の上か？」
「ありえないな」
「…なぜ？」
『あんたも私たちと同類でしょ。他人に支配されるぐらいなら、死んだ方がマシだからね』
「ふん…。だが、もし断ったら？
ダウンタウンは魅力的だ」
「その時はあんたでも容赦しない」
「何ぃ!?」
「ふざけんじゃねぇぞ!!」
アッシュの後ろで黒人がいきりたち、瞬間的に銃を抜こうとする者たちもいる
銃を抜こうとした男たちよりも、早くに銃を抜いてためらわずに撃つ
「この野郎ッ」
『………』
「動くんじゃねえ、てめえら！」
静かにケインの眉間に銃口を向けていれば、ケインが大きな声で制した
「奴の銃は、俺の目と目の間を正確に狙ってる
お前らが奴を引き裂く前に、奴は引き金を引くことができるぜ…」
「…レオン」
『……………』
引き金を引くために指をずっとかけたまま、ケインを見つめる
「…すまなかったな。お前たちは礼を尽くし、2人で俺を訪ねてきた
2度とお前たちに手出しはせさん。約束しよう」
『それなら構わない』
ゆっくりと銃を下ろし、自分の腰に挟み込む
「はっきり言うが、俺はお前らの争いには興味がねえ
ただし、巻き込まれるのはごめんだ
もし仲間に何かあったら、その時は容赦しねえ」
『お互い様さ…私の仲間にも、アッシュの仲間にも、何かあれば容赦はしない』
私が鋭く目を細めてケインを見れば、「わかった」と頷いた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年6月8日 16時
