ヤマネコの相棒はライオン4 (ページ36)

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「以前はただ、あんたさえ倒せば自由になれると思っていた
だが、どうもそうじゃないらしい
…あんたらが何を企もうと、俺たちは必ず邪魔させてもらう」

「宣戦布告というわけか。では私も帰国する時は腕の良い剥製職人を連れてこよう」

『剥製？』

眉を寄せて聞き返せば、「むろん、作るのだお前たちの剥製をな」と悪趣味なことを言い出し、アッシュは「ケッ」と吐き捨てた

「飛行機が落ちないことを祈るぜ
あんたと一緒じゃ、他の客が天国へ行けなくなる」

ソファから立ち上がり、サングラスをかけながらアッシュがそう言うと、振り返り「ボン・ボヤージュ」と言って歩いていく

倉庫街までくると、停めていたバイクの前で「悪趣味なジジイめ」と悪態をついていた
ヘルメットをアッシュに手渡し、バイクに跨っていると「帰って来なきゃいいのにな」という願望が交えた言葉がポロリとアッシュの口から聞こえてきた

『そうなった時はそうなった時、返り討ちにすればいいんじゃない？』

「…お前はホント、肝っ玉据わってるな」

『あら、嫌い？』

「いーや、タイプ」

ヘルメットをかぶったアッシュは、後ろに跨って「いつでもいいぜ」と腰に手を回してきた
それを合図にエンジンをかけて、そのままアッシュの案内で進んでいった

『…アッシュ、ここは』

「買ったんだよ、ディノの金でな」

『…なるほどね、だからディノが』

「そーいうこと」

バイクを裏に停めてヘルメットを持ちながらアパートの中に入り、エレベーターを使って部屋まできて中に入れば、英二とアッシュの仲間たち、ルカと数人の仲間がいた

「おーーす、ボス」

「お邪魔してまーす、アッシュ」

『ルカ、なんでいるの？』

「英二の話し相手と、買い出しの手伝い」

「僕はいいんだって断ったんだけど、みんなが」

『いいんだよ、みんながやりたいって言ってるんなら英二が思うようにしてくれたら』

「なんか言い方」

「ひどくねぇか？」

ルカにヘルメットを投げつけると「英二、隣の部屋借りるぜ」とルカが立ち上がって数人の仲間を引き連れていく
英二も頷き「コーヒー用意するね」とキッチンへ向かって行った